プロジェクト概要
研究内容
近未来では家電製品やロボットが自律的に活動するようになるとともに、意図や欲求を持ち、それらを利用する人間との間で、言語を用いながら互いの意図や欲求を理解し合い、共生していくという関係を築くことができるようになります。このような世界がまさに、情報化社会の次に来る、人間と知能ロボットや情報メディアが共生する社会です。この新たな共生社会を実現するための新たな研究課題である、対話継続関係維持、対話理解生成、行動決定モデル推定、人間機械社会規範からなる新たな学問分野を創成します。
科学コミュニケーション活動について
実証実験やオンラインイベント等を通して、研究者のみならず社会を構成する全員で語り合い、考えながら「人間と知能ロボットや情報メディアが共生する」未来社会をつくっていくための基盤の構築を目指します。
研究代表者
石黒 浩
大阪大学大学院 基礎工学研究科
1991年大阪大学大学院基礎工学研究科博士課程修了。工学博士。その後、山梨大学、
大阪大学、京都大学、カリフォルニア大学、京都大学、和歌山大学を渡り歩く。1999年よりATR知能映像研究所客員研究員。2002年より大阪大学大学院工学研究科知能・機能創成工学専攻教授およびATR知能ロボティクス研究所客員室長。現在、大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻教授(栄誉教授)およびATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー)。
メッセージ
日本科学未来館では、ロボットの実証実験を行ったり、ロボット共生社会における社会規範について一般の人々と対話する場を設けたりしていきます。来館者の方々にも我々の取り組みに参加していただければと思います。
研究成果
2024年
- 2024.03
-
【発表】宿里 晃太郎, 石垣 龍馬, 鈴木 順大, 永沼 翔翼, 藤本 拓真, 河窪 大介, 酒造 正樹, 前田 英作
大規模言語モデルを利用した音声対話システムのメタ制御
言語処理学会第30回年次大会(NLP2024)
【発表】鈴木 順大, 石垣 龍馬, 宿里 晃太郎, 藤本 拓真, 河窪 大介, 酒造 正樹, 前田 英作
ただ一つのプロンプトによるタスク指向型対話システムの実現
言語処理学会第30回年次大会(NLP2024)
【発表】 太田泰介,宮本友樹,片上大輔
アンドロイドを用いた言語的配慮を行う音声対話システムとスピーチレベルシフトの効果 (2)-ユーザの性格特性の影響-
HAIシンポジウム2024
- 2024.02
-
【発表】畠山 陽喜, 森脇 恵太, 酒造 正樹, 前田 英作
Prompt-tuningによるHallucinationの事後修正
人工知能学会 言語・音声理解と対話処理研究会(SLUD)第100回研究会
https://doi.org/10.11517/jsaislud.100.0_101
- 2024.01
-
Daisuke Kawakubo, Masaki Shuzo, Hiroaki Sugiyama, Eisaku Maeda
Asymmetric Communication: Cognitive Models of Humans Toward an Android Robot
Frontier in Robotics and AI, vol. 10 - 2023
https://doi.org/10.3389/frobt.2023.1267560
2023年
- 2023.12
-
【発表】Kotaro Shukuri, Ryoma Ishigaki, Jundai Suzuki, Tsubasa Naganuma, Takuma Fujimoto, Daisuke Kawakubo, Masaki Shuzo, Eisaku Maeda
Meta-control of Dialogue Systems Using Large Language Models
Proceedings of the Dialogue Robot Competition 2023
https://doi.org/10.48550/arXiv.2312.13715
【論文】Tamotsu Miyama, Shogo Okada
Android dialogue system for customer service using prompt-based topic control and compliments generation
Proceedings of the Dialogue Robot Competition 2023
https://doi.org/10.48550/arXiv.2312.12924
【論文】Ryo Yanagimoto, Yunosuke Kubo, Miki Oshio, Mikio Nakano, Kenta Yamamoto, Kazunori Komatani
User-adaptive Tourist Information Dialogue System with Yes/No Classifier and Sentiment Estimator
https://doi.org/10.48550/arXiv.2312.13787
【論文】Hyejin Hong, Hibiki Kawano, Takuto Maekawa, Naoki Yoshimaru, Takamasa Iio and Kenji Hatano
A Summarized History-based Dialogue System for Amnesia-Free Prompt Updates
https://doi.org/10.48550/arXiv.2312.13891
- 2023.11
-
【発表】 酒造 正樹, 河本 真琴, 前田 英作
アンドロイドロボットとのマルチモーダル対話におけるユーザの参与感の評価
電子情報通信学会 HCS 2023年11月研究会
- 2023.08
-
【論文】Makoto Kawamoto, Masaki Shuzo, Eisaku Maeda
Improving User's Sense of Participation in Robot-Driven Dialogue
Advanced Robotics, vol. 28(4), 2024
https://doi.org/10.1080/01691864.2023.2294105
- 2023.06
-
【発表】 畠山 陽喜, 金田 龍平, 河窪 大介, 酒造 正樹, 前田 英作
データベースの定型/非定型情報に着目した知識選択
2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)
https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2023.0_3A1GS605
【発表】 森脇 恵太, 石垣 龍馬, 杉山 弘晃, 酒造 正樹, 前田 英作
共同学習を用いた事実不整合の事後修正
2023年度 人工知能学会全国大会(第37回)
https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2023.0_3O1OS2c05
- 2023.03
- 【発表】高木 カレブ, 坂本 孝丈, 市川 淳, 竹内 勇剛
多人数対話場面での参与者による身体ねじりを通した対話への参入と持続
HAIシンポジウム2023, 2023/3/4.
https://hai-conference.net/symp2023/proceedings/html/paper/paper-G-8.html
- 2023.03
- 【発表】木原 諒子, 柴崎弘之介, 宮本 友樹, 片上 大輔
アンドロイドを用いた言語的配慮を行う音声対話システムとスピーチレベルシフトの効果
HAIシンポジウム2023, 2023/3/4.
https://hai-conference.net/symp2023/proceedings/html/paper/paper-G-7.html
- 2022.10
- 【発表】T. Minato, R. Higashinaka, K. Sakai, T. Funayama, H. Nishizaki, T. Nagai
Overview of Dialogue Robot Competition 2022
IROS2022 The Dialogue Robot Competition (DRC) 2022, 2022/10/25.
https://doi.org/10.48550/arXiv.2210.12863
- 2022.10
- 【発表】M. Kawamoto, M. Shuzo, E. Maeda
Improving User's Sense of Participation in Robot-Driven Dialogue
IROS2022 The Dialogue Robot Competition (DRC) 2022, 2022/10/25.
https://doi.org/10.48550/arXiv.2210.09746
- 2022.10
- 【発表】D. Kawakubo, H. Ishii, R. Okazawa, S. Nishizawa, H. Hatakeyama, H. Sugiyama, M. Shuzo ,E. Maeda
Spoken Dialogue Strategy Focusing on Asymmetric Communication with Android Robots
IROS2022 The Dialogue Robot Competition (DRC) 2022, 2022/10/25.
https://doi.org/10.48550/arXiv.2210.09748
- 2022.06
- 【発表】河本 真琴, 河窪 大介, 杉山 弘晃, 酒造 正樹, 前田 英作
共生社会におけるアンドロイドロボットのためのマルチモーダル対話戦略の構築
人工知能学会全国大会 (第36回), 2022/6/14.
DOI: https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2022.0_2N5OS7a02
- 2022.06
- 【発表】金田 龍平, 芳賀 大地, 杉山 弘晃, 酒造 正樹, 前田 英作
BERTによる非構造化情報を含む外部データからのテキスト生成用補足知識の抽出
人工知能学会全国大会 (第36回), 2022/6/14.
DOI: https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2022.0_2L1GS203
- 2022.06
- 【発表】森脇 恵太, 大野 瞬, 杉山 弘晃, 酒造 正樹, 前田 英作
共生社会におけるアンドロイドロボットのためのマルチモーダル対話戦略の構築
人工知能学会全国大会 (第36回), 2022/6/14.
DOI: https://doi.org/10.11517/pjsai.JSAI2022.0_2N5OS7a02
- 2022.03
- 【発表】金田 龍平, 芳賀 大地, 杉山 弘晃, 酒造 正樹, 前田 英作
知識源との一対多関係を有する対話コーパスによる発話生成
言語処理学会第28回年次大会, 2022/3/15.
- 2022.03
- 【発表】大野 瞬, 森脇 恵太, 杉山 弘晃, 酒造 正樹, 前田 英作
分類モデルBERTによる不整合生成文の検出について
言語処理学会第28回年次大会, 2022/3/15.
- 2022.03
- 【発表】森脇 恵太, 大野 瞬, 杉山 弘晃, 酒造 正樹, 前田 英作
Transformerによるhallucination errorの事後修正
言語処理学会第28回年次大会, 2022/3/15.
- 2022.02
- 【論文】新保 史生
サイバー・フィジカル社会の到来とアバター法
ビジネス法務 2022年4月号, PP.6-7.
- 2021.10
-
【論文】呉羽 真
日本人とロボット ――テクノアニミズム論への批判
Contemporary and Applied Philosophy 13, PP.62-82 (2021)
doi: 10.14989/265441
- 2021.10
-
【論文】長島 光一
ロボットの保護・利用に関する法・倫理・政策 : 動物愛護管理法との比較検討から
政治・経済・法律研究 24(1), PP.35-51 (2021).
- 2021.09
-
【論文】新保 史生
サイバネティック・アバターの存在証明 - ロボット/AI/サイバー・フィジカル社会に向けたアバター法の幕開け –
人工知能 36, PP.570-577 (2021)
doi: 10.11517/jjsai.36.5_570
- 2021.08
-
【論文】新保 史生
個人に関するデータの利活用と保護の境界線 - 個人情報保護の失敗と法執行事例を手がかりに –
法の支配 202, PP.92-102.
- 2021.06
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【論文】新保 史生
EU新AI整合規則提案にみるAI規制戦略の構造・意図とブリュッセル効果の威力
ビジネス法務 2021年8月号, PP.101-106.
- 2021.06
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【論文】原田 伸一朗
バーチャルYouTuber の肖像権:─ CG アバターの「肖像」に対する権利─
情報通信学会誌 39(1), PP.1-11 (2021)
doi: 10.11430/jsicr.39.1_1
- 2021.03
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【論文】原田 伸一朗
バーチャルYouTuberの人格権・著作者人格権・実演家人格権
静岡大学情報学研究 (26), PP.53-64 (2021)
doi: 10.14945/00028103
- 2021.03
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【論文】原田 伸一朗
キャラクター・アダプテーション : マンガ・アニメの実写化に対する拒否反応
翻訳の文化/文化の翻訳 (16), PP.35-50 (2021)
doi: 10.14945/00028157
関連イベント
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ロボット共生社会 ~未来のテクノロジーと未来のルール~
対話ロボットと私たちは親密な関係を築くことができるか?
スマートスピーカーに ”窓口業務” はできるか?
ロボットがあなたに「共感」してくれたら、うれしいですか?
研究者に素朴な疑問をぶつけてみた! Q3.「“大人”と“子供”はわけられるの?」
ロボットがいると、私たちのコミュニケーションはどう変わる?
ロボットはヒトの心を診ることができるのか?
日本人にとって、ロボットはどんな存在なのだろう?
研究者に素朴な疑問をぶつけてみた! Q2.「“こころ”って、なにでできているの?」
ロボットと動物の「境界」はどこ?
バーチャルなキャラに「権利」は必要?
コミュニケーションに“顔”は本当に必要だろうか?
知能ロボットと暮らす未来にはどんなルールが必要ですか?
現在の入居プロジェクト
「アバター共生社会」プロジェクト
石黒 浩 (大阪大学大学院 基礎工学研究科)
「xDiversity(クロス・ダイバーシティ)」プロジェクト
落合 陽一 (筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター)
「運動能力開発・拡張」プロジェクト
川上 泰雄 (早稲田大学スポーツ科学学術院/早稲田大学総合研究機構ヒューマンパフォーマンス研究所)
「こどもからみる不思議世界探求」プロジェクト
山口 真美 (中央大学 文学部)
身体性メディアプロジェクト「Cyber Living Lab」
南澤 孝太 (慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科(KMD))
「サステイナブルバイオテクノロジー」プロジェクト
渡邉 一哉 (東京薬科大学 生命科学部 生命エネルギー工学研究室)
「知的やわらかものづくり革命」プロジェクト
古川 英光 (山形大学 ソフト&ウェットマター工学研究室 SWEL)
「ヒューマン・オルガノイド」プロジェクト
武部 貴則 (大阪大学大学院医学系研究科 器官システム創生学講座、大阪大学ヒューマン・メタバース疾患研究拠点(PRIMe)、東京医科歯科大学 統合研究機構、横浜市立大学 先端医科学研究センター コミュニケーション・デザイン・センター、シンシナティ小児病院 消化器部門・発生生物学部門)
「ミトコンドリア生合成」プロジェクト
遠藤 斗志也 (京都産業大学生命科学部)