あなたが心や体の不調を診察してもらおうと病院に行ったら、ヒトの医者ではなくロボットが診てくれた……。
皆さんはどう思いますか?
手術を支援するロボットや、ストレスを低減するセラピーロボットの活用など、ロボットが医療にかかわる場面は増えてきています。それでは、もしもロボットがわたしたちの「心」を診察することに使われるとしたら、どうでしょうか? 「ヒトの心はヒトでなければ診られないのでは?」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
実は、発達障害など他者と関わることに対して強い抵抗を持つ方にとっては、ヒトの医者よりもロボット相手のほうが話しやすい可能性がある、という研究結果があります。また一般のヒトにおいても話題によってはロボットのほうが話しやすい可能性があるという研究成果があります。将来、ロボットに心の悩みを聞いてもらう日がくるかもしれません。
今回のイベントでは、未来館の研究エリアに入居している「対話知能学」プロジェクトから3人の研究者をお迎えします。発達障害者や対人恐怖症患者の支援に役立つロボットの実現を目指して研究している精神科医の熊崎博一さん、プロジェクトの代表でロボット工学研究者の石黒浩さん、ロボット法や情報法を研究している法学者の新保史生さんです。
熊崎さんが行ってきた、ロボットを用いた研究の事例を通して、「ロボットができること」、あるいは「ロボットのほうがヒトより適していること」について、研究者の皆さんと一緒に考えていきます。
わたしたちが抱く「ロボットができること」のイメージが、大きく変わるかもしれません。
皆さんのご参加、お待ちしております。
ゲストスピーカー
石黒浩
大阪大学大学院 基礎工学研究科 教授
大阪大学大学院基礎工学研究科博士後期課程修了。博士(工学)。大阪大学大学院基礎工学研究科システム創成専攻教授(栄誉教授)およびATR石黒浩特別研究所客員所長(ATRフェロー)。文部科学省新学術領域研究「人間機械共生社会を目指した対話知能システム学」領域代表。
新保史生
慶應義塾大学 総合政策学部 教授
駒澤大学大学院法学研究科公法学専攻博士後期課程修了。博士(法学)。慶應義塾大学総合政策学部教授。文部科学省新学術領域研究「人間機械共生社会を目指した対話知能システム学」A04班 人間機械社会規範研究グループ代表。専門は、憲法、情報法、ロボット法。
熊崎博一
国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 児童・予防医学研究部 児童・青年期精神保健研究室 室長
慶應義塾大学 医学部卒。博士(医学)。国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 児童・予防医学研究部 児童・青年期精神保健研究室 室長。文部科学省新学術領域研究「人間機械共生社会を目指した対話知能システム学」A01班 対話継続関係維持研究グループ 公募班代表。専門は、児童精神医学、ロボットを用いた発達障害者支援、発達障害者の感覚特性に基づいた支援。
企画・ファシリテーション
三井広大
日本科学未来館 科学コミュニケーター
ロボットはヒトの心を診ることができるのか?
開催概要
- 開催日時
- 2021年5月30日(日) 14:00~15:00
- 開催場所
- YouTube Live(Miraikan Channel)にてインターネット放送します。
- 字幕の視聴について
- 音声認識字幕アプリ「UDトーク」によるコミュニケーション支援をおこないます。(リアルタイム配信時のみ)
- 参加費
- 不要(コメント入力にはYouTubeアカウントが必要です)
- 主催
- 日本科学未来館、対話知能学プロジェクト
- お問い合わせ先
-
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)
研究エリアについて
研究エリアについて
未来館に併設されている「研究エリア」には、最先端の研究を進める12のプロジェクトが常駐しています。一般の人々が研究に参画する場として今後さらなる展開を考えています。一緒に未来の研究をつくっていきましょう!
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