今夏に開催する特別企画「超人たちの人体」と連動して、2021年7月22日(木)~8月8日(日)、早稲田大学 スポーツ科学学術院 川上研究室とともに、参加型の公開研究プロジェクト「発見!きみたちのからだ」を開催します。
特別企画「超人たちの人体」の監修者のひとりであり、ウサイン・ボルトの体を調べた川上泰雄(かわかみ・やすお)氏(早稲田大学 教授)は、子どもたちの体や運動のデータから、スポーツ能力の向上や発育の仕組みを探っています。今回の公開研究では、3歳~12歳の子どもを対象に、さまざまな機器を使って、精密に体や運動のデータを測定します。子どもたちの体に眠る可能性を探りながら、未来の子どもたちの運動能力開発に生かそうというものです。
3歳~12歳の頃は、運動能力の基礎がつくられる大切な時期で、この時期の過ごし方が、大人になってからの運動能力や健康に大きく影響するとされています。今回の公開研究では、特に大きく影響すると言われる脚の動きに注目して計測を行います。超音波で筋肉や脂肪の厚みを計測するほか、筋力計や床反力計を用いて、脚の曲げ伸ばしの力やジャンプ力を計測します。計測後には、研究者たちから、参加者の体や運動に対するフィードバックが行われます。また、今回集めたデータは未来の子どもたちの運動能力開発のために、論文や学会発表などに活用される予定です。
ウサイン・ボルトの体を調べた研究者らによる公開研究プロジェクト。体を動かし、楽しみながら、未来に向けた研究活動にご参加ください。
イベントの流れ (約60分)
・参加説明と同意書・健康チェックシート確認(5分)
・体の基礎データ(身長や体重、脚の長さ、超音波による筋肉や脂肪の厚さ)(15分)
・脚の筋力(脚の曲げ伸ばしの力) (15分)
・ジャンプ能力(垂直とび、立ち幅とび)(15分)
・フィードバック、研究者への質問(5分)
※対象は3歳~12歳、参加費無料(オンラインによる事前予約制・先着順)
実施研究者
川上 泰雄 (かわかみ・やすお)
早稲田大学 スポーツ科学学術院 (スポーツ科学研究科・スポーツ科学部) 教授 / 総合研究機構ヒューマンパフォーマンス研究所 所長
人の体の動きや内部構造をさまざまな手法で可視化・定量化することで、運動の仕組みや身体に及ぼす効果を明らかにする研究を行っている。バイオメカニクスや運動生理学の専門家として、特別企画「超人たちの人体」の科学監修を務める。
イベント設計・科学コミュニケーションデザイン
園山 由希江 (そのやま・ゆきえ)
日本科学未来館 科学コミュニケーター
予約方法
【ご参加にあたっての注意事項】 ※動きやすい格好(タンクトップ・ノースリーブ・Tシャツ等、スパッツやショートパンツ、運動靴)が必要となります。会場には着替えスペースがあります。運動靴は外靴のままでも可。水泳キャップをお持ちの方はご持参ください。測定の際、衣服のすそをまくったり、テープなどで固定したりする場合があります。 ※保護者の方の付き添いが必要となります。 ※以下のPDFファイル「公開研究参加にあたっての説明書・同意書・健康チェックシート」をご一読の上ご予約ください。同意書および健康チェックシートへの記入、ご署名が必要です。事前に印刷しご持参いただくか、当日会場でご記載ください。
- 外部サイト(株式会社イーティックスデータファームが運営するオンラインチケットサイト)でのご予約となります。
- QRコードチケットをスマホ画面に表示(またはご自宅のプリンタで印刷)していただくサービスです。
- 常設展、ドームシアターガイアは別途予約が必要(有料)となります。お支払いはクレジットカード決済(VISA・Master・JCB)またはd払いとなります。
開催概要
- タイトル
- 公開研究プロジェクト「発見!きみたちのからだ」
- 開催日時
- 2021年7月22日(木・祝)~8月8日(日) 10:00~17:00 ※会期中、休館日はなし
- 開催場所
- 日本科学未来館 7階 コンファレンスルーム水星・火星・金星
- 対象
-
3歳~12歳
※保護者の方の付き添いと、同意書および健康チェックシートへの記入、ご署名が必要です。
※動きやすい格好(タンクトップ・ノースリーブ・Tシャツ等、スパッツやショートパンツ、運動靴)が必要となります。会場には着替えスペースがあります。運動靴は外靴のままでも可。水泳キャップをお持ちの方はご持参ください。測定の際、衣服のすそをまくったり、テープなどで固定したりする場合があります。
- 定員
- 各日15人(予定) ※一人ずつ開始時間が異なります。所要時間は約60分。
- 参加費
- 無料(オンラインによる事前予約制・先着順)
- 主催
- 早稲田大学、特別企画「超人たちの人体」
- お問い合わせ
-
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表) ※受付時間: 開館日の10:00~17:00
開催報告
東京オリンピック・パラリンピックの開催とともに、スポーツと人体の可能性を先端科学の観点から見つめ直した特別企画「超人たちの人体」と、本公開研究プロジェクト。計18日間の開催で、290名もの子どもたちが研究に参加しました。普段の身体測定、運動能力測定では使われない研究機器を使った、精密な身体・運動の測定結果は研究者から直接、参加した子どもたちや保護者にフィードバックされ、自分たちの体を客観的に捉えながら、その可能性を熱心に聞いている様子が印象的でした。さらに、この低年齢の運動能力データは非常に貴重なデータとして、未来の子どもたちの運動能力開発のための論文や学会発表などへの活用が進んでいます。
また、本公開研究プロジェクトを主催した早稲田大学の川上研究室は、2022年より「運動能力開発・拡張」プロジェクトとして、日本科学未来館 研究エリアにてスポーツ科学と理工学の融合による新たな研究活動を開始しました。今後、子ども、アスリートを含む青年、中高齢者を対象にしたプロジェクトや、種々デバイス・ロボットの開発・応用を実施し、来館者の皆さんの参加型イベントも企画していきます。