料理や裁縫、家具のDIY。ほかにも、市販品を自分なりにアレンジしたり、使いやすくカスタマイズしたり。私たちは日々さまざまな”つくること”を実践し、生活に活かしています。本イベントでは、そんな”つくること”について、2名の研究者とともに改めて考えます。研究者は、どんな”つくること”を実践し、それはどんな意味を持つのでしょうか? そして、私たち一人ひとりの”つくること”にはどんな可能性があるのでしょうか?

未来館の研究エリアに入居するxDiversity(クロス・ダイバーシティ)プロジェクトは、私たち一人ひとりの身体的・能力的な「ちがい」から生まれるさまざまな課題に対し、人工知能(AI)やロボットなどのコンピュータ技術を使って挑んでいる気鋭のプロジェクト。今回はxDiversityのメンバーと未来館、そして視聴者のみなさんが語り合うイベントの第3回です。

お呼びするゲストスピーカーのお一人目は、株式会社オトングラス代表取締役の島影圭佑さん。島影さんは、視覚障害者のために目の前の文字を読み上げてくれるメガネ、OTON GLASS(オトングラス)の開発を主導した、まさに”つくった”お一人です。そしてお二人目は、東京大学准教授でAI研究の一分野である画像認識技術を研究する菅野裕介さん。AIなどの情報分野の研究者はどんな”つくること”を実践しているのか想像がつきづらいかもしれませんが、菅野さんは、ご自身の研究はまさに”つくること”だと言います。論文という成果を”つくること”や、そのための技術のコンセプトを”つくること”こそ、研究なのだそう。立体的で触れるモノをつくるのとは異なった”つくること”の世界があるのです。

イベントでは、お二人それぞれの”つくること”や、それらがクロスすることで生まれる可能性について伺います。異なる”つくること”の視点や経験が混ざり合ったときに、新たにどんな”つくること”が生まれるでしょうか? これらをヒントに、私たち一人ひとりの”つくること”にはどんな意味があるのか、さらに、”つくること”がクロスしていくとどんなことを生み出せるのか、ぜひ一緒に考えてみましょう。

ゲストスピーカー

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島影圭佑

株式会社オトングラス代表取締役

起業家。父の失読症をきっかけに、文字を代わりに読み上げるメガネ、OTON GLASSを仲間と共に発明。現在は、当事者でありつくり手である、全盲や弱視者とエンジニアが協働し、発明をし続けるプロジェクトFabBiotopeを実践。

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菅野裕介

東京大学 准教授

東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了、博士(情報理工学)。東京大学生産技術研究所准教授。コンピュータビジョン、ヒューマンコンピュータインタラクションに関する研究に従事。

企画・ファシリテーション

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田中沙紀子

日本科学未来館 科学コミュニケーター

研究者と考える、いろんな“つくる”の可能性

開催概要

放送日時
2020年8月30日(日) 17:30~18:30
視聴方法
YouTube Live(Miraikan Channel)にてインターネット放送します。
対象
どなたでも視聴可能です。
字幕の視聴について
音声認識字幕アプリ「UDトーク」によるコミュニケーション支援をおこないます。(リアルタイム配信時のみ)
主催
日本科学未来館、xDiversityプロジェクト
問い合わせ先
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)

研究エリアについて

未来館に併設されている「研究エリア」には、最先端の研究を進める12のプロジェクトが常駐しています。一般の人々が研究に参画する場として今後さらなる展開を考えています。一緒に未来の研究をつくっていきましょう!
日本科学未来館 研究エリアについて

JST CREST xDiversity について

"できないこと"の壁を取り払い、"できること"をより拡張できたら、本当に個性が活かせる社会になるのではないか。人や環境の「ちがい」をAIとクロスさせ、多くの人々によりそった問題解決の仕組み作りを目指すプロジェクトです。
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