<研究エリア紹介> xDiversity(クロス・ダイバーシティ)プロジェクト
新型コロナウイルス感染症拡大防止のために求められる生活様式の変化のなかで、私たちはどのような課題に直面しているでしょうか。さまざまな「ちがい」をもつ私たちのコミュニケーションや情報アクセスの観点から、研究者とともに考えるニコニコ生放送を実施します。
2020年4月、未来館内にある「研究エリア」に、落合陽一氏(筑波大学 准教授)が代表を務めるxDiversity(クロス・ダイバーシティ)プロジェクトが加わりました。私たち一人ひとりの身体的・能力的な「ちがい」から生まれる課題に対し、人工知能(AI)やロボット技術などコンピュータ技術を使って挑んでいる気鋭のプロジェクトです。
今回の放送では、xDiversityの5名の研究者とともに、コロナ後のコミュニケーションや情報アクセスという観点からこの課題を考えます。感染拡大防止のため、症状がなくてもマスクをする、対面を避けてオンラインで会議や授業をする、人との間隔を空けるなど、私たちの生活様式は大きく変化しつつあります。このような変化に対して、たとえば目が見えない人や耳が聞こえない人は新たにどんなことに困っているのでしょうか? 逆に、「ちがい」があることで見えてきた可能性はあるでしょうか? 一人ひとりの「ちがい」が生みだすさまざまな課題や可能性、そしてそれらを解決するテクノロジーについて、多様なバックグラウンドをもつ研究者と意見を交わしながら探っていきます。研究者とともに未来の研究課題を探すセッションにぜひご参加ください。
ゲストスピーカー
落合陽一
筑波大学 准教授、JST CREST xDiversity プロジェクト研究代表
東京大学大学院学際情報学府博士課程修了、博士(学際情報学)。筑波大学准教授・デジタルネイチャー推進戦略研究基盤代表・JST CREST xDiversity プロジェクト研究代表。
菅野裕介
東京大学 准教授
東京大学大学院情報理工学系研究科博士課程修了、博士(情報理工学)。東京大学生産技術研究所准教授。コンピュータビジョン、ヒューマンコンピュータインタラクションに関する研究に従事。
遠藤謙
ソニーコンピュータサイエンス研究所、株式会社Xiborg代表取締役
マサチューセッツ工科大学メディアラボバイオメカトロニクスグループにて博士取得。ソニーコンピュータサイエンス研究所研究員。株式会社Xiborg代表取締役。ロボット技術を用いた身体能力の拡張に関する研究や途上国向けの義肢開発に携わる。
本多達也
富士通株式会社
2015年 公立はこだて未来大学大学院博士前期課程修了。2016年 富士通株式会社へ入社しOntennaプロジェクトを立ち上げる。2019年 東京都立大学大学院博士後期課程入学。UIデザイナー。
島影圭佑
株式会社オトングラス代表取締役
起業家。父の失読症をきっかけに、文字を代わりに読み上げるメガネ、OTON GLASSを仲間と共に発明。現在は、当事者でありつくり手である、全盲や弱視者とエンジニアが協働し、発明をし続けるプロジェクトFabBiotopeを実践。
企画・ファシリテーション
川﨑文資
日本科学未来館 科学コミュニケーター
関連ブログ
いま研究者と考える、「ちがい」を乗り越えるテクノロジー
開催概要
- タイトル
- 【JST CREST xDiversity × 日本科学未来館】いま研究者と考える、「ちがい」を乗り越えるテクノロジー
- 放送日時
- 2020年5月23日(土) 16:30~17:30
- 視聴方法
- ニコニコ生放送にてインターネット放送します。
研究エリアとは
未来館に併設されている「研究エリア」には、最先端の研究を進める12のプロジェクトが常駐しています。一般の人々が研究に参画する場として今後さらなる展開を考えています。一緒に未来の研究をつくっていきましょう!
JST CREST xDiversity について
"できないこと"の壁を取り払い、"できること"をより拡張できたら、本当に個性が活かせる社会になるのではないか。人や環境の「ちがい」をAIとクロスさせ、多くの人々によりそった問題解決の仕組み作りを目指すプロジェクトです。