映画監督と脳科学者によるトークセッション開催

「シアターコモンズ’24」関連イベント

日本科学未来館

「『現実』とは何か?―アピチャッポン・ウィーラセタクン+藤井直敬の対話」

日本科学未来館(略称:未来館、 館長:浅川智恵子)は、シアターコモンズ実行委員会(相馬千秋委員長)と合同で、2024年3月10日(日)に、トークセッション「『現実』とは何か?―アピチャッポン・ウィーラセタクン+藤井直敬の対話」を開催します。2月末から3月にかけて都内各所で開催されるアートイベント「シアターコモンズ’24」のうち、37()312()に未来館で開催されるVRパフォーマンス「太陽との対話(VR)」の関連イベントです。VR作品の作者であるタイ出身映画監督と、ゲストの日本人脳科学者が、「現実」とは何か、「異世界」との境界をどうとらえるかといったテーマを入口に、VR技術の可能性について対話します。

本トークセッションでは、2010年にカンヌ国際映画祭で最高賞を受賞した「ブンミおじさんの森」などの監督をつとめ、森や暗闇などタイの自然の中にある土着文化に根差した作品を数多く手掛けるアピチャッポン・ウィーラセタクン氏と、「現実科学」の研究を長年手がける脳科学者の藤井直敬氏を迎え、アピチャッポン作品の特徴でもある現実と異世界の曖昧な境界や、「睡眠」「記憶」「幻聴」「亡霊」「身体」等のテーマを、脳科学やVR研究の切り口で深掘りしながら、アーティストと科学者のそれぞれの立場から「現実」とは何かを考えます。

 

このトークセッションの開催に寄せて、アピチャッポン氏は「藤井氏と映像の内面と外面について議論できることを楽しみにしている。また、芸術と科学が引き起こす作用について、彼や観客とオープンに語り合いたい」とコメント。また、藤井氏は「わたしたちの意識は無意識がつくる境界の中を現実だと思っている。意識と無意識の境界も曖昧で、そもそも境界なんか無いのだろう。全てはグラデーションの中にあり、ゆたかさはそこから生まれる。アピチャッポンのゆたかさはそこにある」とコメントしています。

トークセッション概要

イベント名
トークセッション「『現実』とは何か?―アピチャッポン・ウィーラセタクン+藤井直敬の対話」(コモンズ・フォーラム#3)
日時
2024年3月10日(日) 16時30分~18時00分
会場
日本科学未来館 7階 イノベーションホール
主催
日本科学未来館、シアターコモンズ実行委員会
協力
現実科学ラボ
定員
100名(事前申し込み制 先着順) ※1月31日(水)12:00より申し込み開始予定
参加費
無料(常設展、ドームシアターの入場は別途料金が必要です)
イベントページ

トークセッション「『現実』とは何か?―アピチャッポン・ウィーラセタクン+藤井直敬の対話」

詳細

登壇者(敬称略)

アピチャッポン・ウィーラセタクン の写真

アピチャッポン・ウィーラセタクン

1970年タイ・バンコク生まれ。2000年に初の長編映画作品を制作して以来、『ブリスフリー・ユアーズ』(2002)でカンヌ映画祭の「ある視点」部門最優秀作品賞、『トロピカル・マラディ』(2004)で審査員賞を受賞。さらに10年に制作された『ブンミおじさんの森』は、タイで初となるカンヌ映画祭最高賞(パルムドール)を受賞した。また、映画監督として活躍する一方、1998年以来美術作家としても活動。ドクメンタ13(2012)に参加したほか、第11 回シャルジャ・ビエンナーレ(2013)ではチャイシリとの協働作品が金賞を受賞。同年に福岡アジア文化賞を受賞。現在はタイ・チェンマイを活動拠点とする。
Credit: Courtesy of Apichatpong Weerasethakul
Photo by Supatra Srithongkum and Sutiwat Kumpai

藤井 直敬 の写真

藤井 直敬

株式会社ハコスコ 取締役 CTO。医学博士・脳科学者。一般社団法人 XRコンソーシアム代表理事、ブレインテックコンソーシアム代表理事。東北大学特任教授。東北大学医学部卒業後同大学院にて博士号取得。1998年よりマサチューセッツ工科大学(MIT)、 McGovern Institute 研究員。2004年より理化学研究所脳科学総合研究センター副チームリーダー、2008年よりチームリーダー。2014年株式会社ハコスコを起業。2018年よりデジタルハリウッド大学大学院教授。研究テーマは「現実科学」。主な著書に、『つながる脳』(毎日出版文化賞受賞)『ソーシャルブレインズ入門』『拡張する脳』『脳と生きる』『現実とは?』など。

関連イベント VRパフォーマンス「太陽との対話(VR)」概要

VRパフォーマンス「太陽との対話(VR)」
© Jörg Baumann

アピチャッポン・ウィーラセタクン氏が手掛ける自身初のVR体験型パフォーマンス作品です。2022年に国際芸術祭「あいち2022」で公演され、特異なパフォーマンスアートとして世界的に話題を集めました。今回「シアターコモンズ’24」のプログラムとして東京で初めて公演されます。

日時:2024年3月7日(木)~3月12日(火) 全64公演

   ※上演時間はホームページでご確認ください。

会場:日本科学未来館 1階 企画展示ゾーンb

作家(敬称略):

  構成・演出 アピチャッポン・ウィーラセタクン

  音楽 坂本 龍一

  VRクリエイター 谷口 勝也

主催:シアターコモンズ実行委員会

共催:日本科学未来館

参加人数:定員960名  ※各公演定員15名

参加費:一般4,000円、学生3,000円 (常設展やドームシアターの鑑賞は別途料金が必要です)

参加方法:事前予約制(先着順) ※1月31日(水)12:00より申し込み開始予定

イベントページ:シアターコモンズ'24 アピチャッポン・ウィーラセタクン「太陽との対話(VR)」

一般からのお問い合わせ
日本科学未来館
Tel:03-3570-9151(代表)
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日本科学未来館
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