スポーツ観戦やライブ鑑賞、会議や授業......これまで同じ空間に集って行われてきたものに、近ごろオンラインで参加することが多くなってきたのではないでしょうか。テクノロジーと心理学という異分野の研究をクロスさせながら、これからのオンライン体験の課題と可能性を掘り下げる視聴者参加型ミーティングを開催します。

未来館の中にある「研究エリア」には、最先端の科学技術研究を進めるさまざまなプロジェクトが在籍しています。「研究エリア公開ミーティング」は、このプロジェクトの研究者たちとみなさんとが意見を交わす場。第1回にご参加いただく研究者は、遠くの人とのコミュニケーションや体験の共有を実現するための技術を生みだしている南澤孝太氏と、私たち人間の無意識について研究している心理学者の渡邊克巳氏です。
今回フォーカスするのはオンラインでの「体験の共有」と「気持ちの共有」という観点です。みなさんはオンラインのイベントに参加したとき、同じ空間にいるかのような体験をほかの参加者と共有できているでしょうか。また楽しさや熱さなど気持ちの共有は十分にできているでしょうか。これまで当たり前だったリアルな場での体験と比べて、満足できない何かを感じている人が多いのではないでしょうか。では、そう感じるのはなぜなのでしょう? そして、テクノロジーでどんな工夫ができるでしょう?
研究者はさまざまな視点をもつみなさんからのコメントをお待ちしています。研究者と意見を交わしながら、新たな研究の芽を見出すミーティングにぜひご参加ください!

ゲストスピーカー

南澤孝太 の写真

南澤孝太

慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科 教授

2005年 東京大学工学部計数工学科卒業、2010年 東京大学大学院情報理工学系研究科システム情報学専攻博士課程修了、博士(情報理工学)。 同年より慶應義塾大学大学院メディアデザイン研究科に着任し、触覚を活用し身体的経験を伝える触覚メディア・身体性メディアの研究を行う。

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渡邊克巳

早稲田大学理工学術院 教授

1995年、東京大学文学部心理学科を卒業、大学院を経て2001年、カリフォルニア工科大学計算科学-神経システム専攻博士課程修了。National Eye Institute, National Institutes of Healthなどを経て2006年、東京大学先端科学技術研究センター認知科学分野助教授、2015年より現職を務める。知覚―感覚間統合過程がどのように人間の行動を変化させるかについて研究を続ける。現在は、主観や無意識が人間の潜在的能力にどのような影響を与えるかについても研究活動を行っている。

企画・ファシリテーション

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田中沙紀子

日本科学未来館 科学コミュニケーター

どうしたらオンラインでの体験にもっと満足できるだろう?(1時間7分)

研究エリアとは

未来館に併設されている「研究エリア」には、最先端の研究を進める12のプロジェクトが常駐しています。一般の人々が研究に参画する場として今後さらなる展開を考えています。一緒に未来の研究をつくっていきましょう!

研究エリア

イベント概要

放送日時
2020年6月12日(金) 19:00~20:00
視聴方法
YouTube Live(Miraikan Channel)にてインターネット放送します。
問い合わせ
日本科学未来館