生成AIは文章をつくるだけでなく、原因と結果の関係を推論する問題も解けるといわれています。
これまで機械にはむずかしいとされていた問題に対応できる生成AIはどのような“知能”なのでしょうか。

生成AIの示した3つの特徴

①“心の理論”
他人の心の状態を想像する能力を測るテストにGPT-4は90%以上正答し、7歳児を上回る結果を出しました。生成AIは人間の心の中が想像できているのでしょうか。

②“思考の連鎖”
論理的思考が求められる推論問題において、生成AIに人間であれば段階的な思考がうながされるような指示(思考の連鎖プロンプト)を入れると正答率があがることが知られています。一方で、モデルが更新されたことで、この手法による正答率が下がったという報告もあります。生成AIは人間のように推論をしているのでしょうか。

③“敵対的プロンプト”
不適切な応答をしないはずの生成AIに差別的な発言などをさせるプロンプト(指示文)が発見されています。プロンプトをみても生成AIへの影響が想像できない指示も多く、言葉の受け取り方が人間とは違うのかもしれません。

生成AIは人間と同じことをできているようにみえますが、人間と同様の知能をもっているといえるのでしょうか?生成AIと人間を比べるには、両者それぞれの理解を深める必要があります。