本展示は終了しました。

展示概要

すべてのものごとには「終わり」があります。人の一生も、自然も、文明も、そしてこの宇宙でさえも。にもかかわらず、私たちは忙しい毎日の中で、あまり「終わり」を意識せずに過ごしてきました。

2011年3月に発生した東日本大震災は、平和で穏やかな生活が一変する可能性があることを私たちに思い知らせました。科学技術に支えられた私たちの生活が、こんなにも危うく、脆いということも突きつけました。

震災から一年を経た今春、「終わり」という必然を踏まえた上で、何を大切に生きていくべきか、科学技術とどうつきあっていくかといった問題をあらためて考え、一人ひとりが自分なりの答えを持つべきではないでしょうか。本展は、これらの本質的な問題に正面から向き合う機会となる展覧会です。

会場に入ると、「終わり」をさまざまな観点から捉えた「問い」が次々にあらわれます。回答へのヒントとなる科学トピックを見ながら、問いについて自己対話をしたり、友人や家族と語り合ったり、他の人の回答をのぞきこんだり。そうして73の「問い」に答え終えたとき、自分にとって大切なことが、くっきりと立ちあらわれることでしょう。

「終わり」を知ったうえで、それでも続いていく"生"への希望を見出していく。この展覧会で、「終わり」から始まる新たな希望のものがたりが生まれることを願っています。

なお、本展のキービジュアルは雑誌等で活躍するイラストレーター・タイマタカシ氏の書き下ろし。タイマ氏の考える「世界の終わりのものがたり」を、ポップで鮮やか、かつ懐かしさも感じる独特のタッチで表現しています。

また、展覧会の開幕に先立って公開する特設ウェブサイトでは、科学、文学、ビジネスなど多様な分野で活躍する著名人に聞いた「終わり」観を公開します。コメントを投稿することもできます。

5月の土日祝日の10日間は、「Toshi Yoroizuka」のオーナーシェフ 鎧塚俊彦氏と企画展がコラボレーションしたスイーツを1日50個限定で発売。

展示構成

会場に一歩足を踏み入れると、次々に問いが現れます。森の中をさまようように、ゆっくりと会場を歩き、自らのなかにある答えを探してください。
会場は4つのセクションに分かれています。

予期せぬ終わり

地震、台風、火山爆発、隕石衝突、あるいは病気や交通事故、戦争やテロ。ある日突然、「わたし」に終わりをもたらすかもしれないさまざまな危機。その到来をあらかじめ知ることができるなら、知りたいですか?科学による予測の限界を知り、そのうえで不確実な危機とどう向き合うかを考えます。

問い: 「あなたの人生で一番心配なことはなんですか?」 「どんな病気になるか、あらかじめわかるとしたら知りたいですか?」 ほか

わたしの終わり

人は誰もがいつか生を終え、死ぬ運命を背負っています。しかし生の仕組みが解明され、医療技術が発達するなかで、「生きている」という概念も、生と死の境界もゆらいでいます。わたしを「わたし」たらしめているものとは何でしょうか?わたしのアイデンティティのありかを広く、深く問いかけます。

問い: 「永遠の生を手にいれることができたら、ほしいですか?」「『生きている』ってなんでしょう?」 ほか

文化の終わり

テクノロジーの進歩により、生活は変化していきます、地球が始まって以来、人も自然もその営みは、やむことなく変化してきました。では、「持続可能」とはいったい「なにを」「いつまで」、そして「だれと一緒に」持続することなのでしょうか?変化に満ちた世界にあって、残すべきものはなにかをあらためて問います。

問い: 「50年前の生活にもどることはできますか?」 「テクノロジーの進歩によって失われたものはありますか?」 ほか

ものがたりの終わり

「世界の終わり」とは、なにが終わることを意味するのでしょう。宇宙が? 地球が? わたしの一生が? それともわたしの大事な人やものごとが? 本展は、終わりがあろうと今この瞬間、世界もわたしも続いていることを確かめて終幕を迎えます。そして「終わりから始まるものがたり」がここにスタートします。

問い: 「あなたにとって世界の終わりとは、なにが終わることなのでしょうか?」 「あなたはどんな未来をつくりますか?」 ほか

関連展示 ラブレタープロジェクト

わたしの「終わり」までをしっかり"生ききる"ために、恋人、家族、友達など、大切な人へ「ラブレター」を書こうというプロジェクト。「人生を終えるまでに、あなたと一緒にここに行きたい」「終わりが近づいたとき、あなたとともにこんな時を過ごしたい」など、質問に答えるかたちでカードに記入すれば、大切な人へのラブレターができあがります。
場所: 1階 シンボルゾーン

会場風景

基本情報

タイトル
企画展「世界の終わりのものがたり~もはや逃れられない73の問い」
会期
2012年3月10日(土)~6月11日(月)
開館時間
午前10時~午後5時(入館は閉館時間の30分前まで)
開催場所
日本科学未来館 1階 企画展示ゾーンa
休館日
毎週火曜日(ただし、3月20日、27日、4月3日は開館)
入場料
大人 1,000円、18歳以下 300円
団体8名以上 大人800円、18歳以下240円
友の会 大人320円、18歳以下 80円
※常設展示見学可 ※障害者手帳所持者は当人および付き添い者1名まで無料
主催・企画・制作
日本科学未来館
協力
臨海副都心まちづくり協議会、東京臨海副都心グループ
展示制作
空間・展示デザイン: 株式会社乃村工藝社、中原崇志
展示制作・施工: 株式会社乃村工藝社
グラフィックデザイン: 氏デザイン
イラストレーション: タイマタカシ
ウェブ・映像制作: DENBAK FANO DESIGN
照明デザイン: 岡安泉照明設計事務所
サウンドデザイン: evala (port, ATAK)