本展では、アニメ「チ。―地球の運動について―」の壮大な世界を舞台に、地動説の歴史的研究から現代の観測技術まで、数々の知恵が集まった展示をお楽しみいただけます。会場入り口で配られる「地動説研究ノート」を手にクイズに挑みながら、アニメの名場面を忠実に再現した体験型展示、迫力満点の映像、そしてアニメの世界をそのまま感じられるフォトスポットなど、大人から子どもまで、没入感たっぷりに宇宙について楽しみながら探求できる展覧会です。

    展示内容

    第1章から第4章を示した会場の構成図

    考えることと知ることの楽しさを味わえる展示構成です。「地動説研究ノート」を手に、地動説の始まりから現代の観測技術までの歩みを4つの章で学び、体験します。

    【第1章:地動説との出会い】

    「チ。地球の運動について」の世界を巡りながら、作中で登場した天文学の考え方を学んでいきます。会場で実際に触れることができる古代の天体観測用機器「アストロラーベ」の体験や、満天の星が映し出される空間を通ることで、天文学の世界をより身近に感じることができます。

    【第2章:地動説の証明】

    次に、天文学の実験を通じて地動説の証明を体験します。天動説の考えでは金星は満ちることはありませんが、地動説では満ちて見えるとされています。会場では金星の見え方を展示で体験することによって、「チ。」の登場人物たちの感動を実感できます。

    【第3章:地動説の普及】

    続いて、地動説を広めた技術に注目します。世界を変えたルネサンス期の三大発明「火薬」、「羅針盤」、「活版印刷」。なかでも活版印刷は地動説を当時の社会に広めるのに大きな役割を果たしました。活版印刷に使われる活字を実際に組み替えて印刷する工程を体験するとともに、地動説の広がりに想いを馳せる機会になるでしょう。

    【第4章:地動説の過去~現在~未来】

    最後の章では、地動説を広めた偉人の功績に加えて、現代の観測技術を学ぶことができます。夜空に光る星を肉眼で観測することから始まった地動説。こうした宇宙への関心や研究は、どのように現代に受け継がれてきたのでしょうか。過去から現代に至る観測技術の歩みを学んでいきます。

    本展の見どころ

    地動説研究ノート

    1. 「地動説研究ノート」を手に、謎を解き明かそう!

    会場入り口で配布される「地動説研究ノート」を手に、展示を体験しながらクイズに答えていくと、本展限定のオリジナルステッカーを手に入れることができます。クイズを通して地動説の証明に挑み、探求の面白さを体感しましょう。

    ※「地動説研究ノート」は、難易度の高い「天文学者用」と比較的容易な「天文助手用」のどちらかを選べます。

    活版印刷の体験

    2. 活版印刷の体験

    物語で「地動説」普及の要となる活版印刷の簡易体験ができるコーナーを用意。テレビアニメ「チ。」の時代背景を感じながら、歴史ある印刷技術を実際に体験することで、登場人物たちがどのように「知」を広めていったのかを実感できます。真理を追い求めた人々の情熱に思いを馳せながら、紙に刻まれるインクの風合いや活字の美しさをぜひお楽しみください。

    【活版印刷とは】

    凹凸の凸面にインクをつけ、紙に文字や図を写す凸版印刷の一種。ページや用紙ごとに一つの板を彫って版をつくる木版に対し、活版は文字の単位で組み替え可能な金属の字型「活字」を並び替えることで、文章の印刷を素早く効率的に行うことを可能にしました。





    3. 圧巻のエンディングムービー! サカナクションの楽曲「怪獣」と共に、超パノラマスクリーンが生み出す映像体験

    本展のクライマックスでは、ロックバンド「サカナクション」が手掛けるアニメ主題歌「怪獣」をBGMに、幅 15メートルの超パノラマスクリーンでダイナミックな映像を展開。圧倒的なスケールと臨場感が、物語の余韻をより一層深めます。この壮大なエンディングムービーを体感し、展覧会の感動を最後の瞬間まで味わってください。

    その他、体験型展示やフォトスポットなどでアニメの世界に没入できます。

    アストロラーベ体験

    フォトスポット

    夜空に輝く星の道

    開催概要

    タイトル
    特別展「チ。 ―地球の運動について― 地球(いわ)が動く」
    会期
    2025年3月14日(金)~6月1日(日)
    時間
    10:00~17:00(最終入場16:30)
    休館日
    火曜日(ただし、3/25、4/1、4/29、5/6は開館)
    会場
    日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン
    料金
    大人[19歳以上] 2,200円(2,000円)
    18歳以下[小学生以上] 1,500円(1,300円)
    未就学児[4歳以上] 500円(400円)
    ※( )内は8名以上の団体料金。価格はすべて税込み。
    ※3歳以下は無料。
    ※障害者手帳、受給者証等の証明書をお持ちの方は本人および付添の方お一人まで無料。
    ※常設展も観覧可。
    ※ドームシアターは別料金(要予約)。
    ※チケットをお求めの方は別ウィンドウで開きます特設サイトをご覧ください。
    ※団体(8名以上)のご予約は「団体予約について」をご確認ください。
    特別キャンペーン(りんかい線、ゆりかもめ)

    主催
    日本科学未来館、特別展「チ。 ―地球の運動について―」製作委員会
    後援
    文部科学省、東京臨海高速鉄道、ゆりかもめ
    協力
    TOPPANホールディングス 印刷博物館、東急電鉄
    天文解説監修
    大学共同利用機関法人 自然科学研究機構 国立天文台 天文情報センター長 渡部潤一氏
    お問い合わせ先
    特別展「チ。 ―地球の運動について― 地球(いわ)が動く」事務局
    Tel: 03-6820-6050(開館日の10:00~17:00)

    「チ。 ―地球の運動について―」とは

    2020年9月~20224月に小学館「週刊ビッグコミックスピリッツ」で連載。15世紀のヨーロッパ某国を舞台に、「地動説」を命懸けで探求する人々を描いたフィクションで、漫画家「魚豊」氏の人気作品です。第26回手塚治虫文化賞のマンガ大賞ほか、数々の賞を席巻。単行本の累計発行部数は500万部を突破。