令和7年(第19回)みどりの学術賞受賞記念トークイベントレポート
令和7年(第19回)みどりの学術賞受賞記念トークイベント
今年4月に「みどりの学術賞」を受賞されたお二人の研究者からお話をうかがいます。都市に自然を再生する研究をされてきた森本幸裕さんと、植物が花や葉をどのように分岐させてかたちづくるか、そのメカニズムを研究されてきた経塚淳子さんです。
「みどりの学術賞」は、国内において植物、森林、緑地、造園、自然保護等に係る研究、技術の開発、その他「みどり」に関する学術上の顕著な功績のあった個人に授与される賞です。環境や植物についての研究の最前線を歩まれているお二人から、都市緑地の作り方や、花のかたちがどのように決まるのか、についてたっぷりお話をうかがいます!
植物が好きな方、植物の研究に興味がある方、みどりを守って育てる方法を知りたい方など、みなさんのお越しをお待ちしています!
イベントは2部構成です。
都市の自然には私たちを快適にしてくれるだけでなく、生活基盤を守る役割があります。近年、ヒートアイランド現象や気候変動による集中豪雨が問題になっています。都市部では処理しきれない水があふれることもあります。そうした都市型洪水の被害を減らす取り組みの一つが「雨庭」というみどりの空間です。敷地に降った雨をただちに排水するのではなく地中にしみこませることで、洪水を緩和したり、生き物のすみかを改善したりすることもできます。では、どれくらいの大きさの雨庭が必要でしょうか? また、みなさんが雨庭をつくるとしたらどこにしますか? これまでのご研究を伺いつつ、森本さんと一緒に考えてみましょう。
開催時間:13:30~14:10
登壇者:森本幸裕さん (公益財団法人京都市都市緑化協会理事長/京都大学名誉教授)
ファシリテーター:澤田拓実 (日本科学未来館 科学コミュニケーター)
花を見て、思わず足をとめたことはありませんか? 百花繚乱という言葉があるように、私たちの周りにはさまざまな花が咲いています。私たちが「花」と呼んでいるものの中には、ひまわりのように小さな花が集まって一つの花になっているものと、チューリップのように独立した一つの花からなっているものがあります。前者のような花の集まりを「花序」と呼び、複数の花が一定のパターンで配置され、全体としての美しさをつくりだしています。小さな花の集まりである花序と、独立した1つの花に共通するのは、かたちづくりのパターンが規則正しく繰り返されるということです。
本トークイベントでは、植物が花や花序のかたちを決める仕組みや基本法則について、植物を観察しながらひも解いていきます。ふだん何気なく見ている花も、その美しさをつくる仕組みを知ると、もっと魅力的に見えてくるはずです。
植物が作り上げた“美しさの設計図”をいっしょにのぞいてみませんか。
開催時間:14:20~15:00
登壇者:経塚淳子さん (東北大学大学院生命科学研究科特任教授(研究))
ファシリテーター:倉田祥徳 (日本科学未来館 科学コミュニケーター)
生き物を絶滅に導かない生物親和都市は人にも優しいと考えて、自然再生研究に取り組んできました。春と秋の七草、アオバズク、アカトンボ、アマガエルたちとも共生する、温暖化にも強い雨庭都市を、みんなで作っていくのが夢です。
植物に旺盛な増殖力をもたらす仕組みを研究しています。植物の増殖力の源は枝分かれすることです。植物は幹細胞をつくり続けて枝分かれし、また、環境条件に合わせて枝分かれを調節します。枝分かれを調節する植物ホルモンの働きや、その起源、進化を研究しています。
みどりの多い地域と都市部の両方に住んだことがあります。未来館では外の芝生や池に鳥や虫が集まる様子を見かけることがあり、都会の中のみどりが生き物たちをひきつけていることをよく感じます。
大学院で「植物毒素」の研究に取り組み、植物が外敵から身を守るために編み出した巧妙なしくみに魅了され、「植物ってすごい」と感じるようになりました。今回は、そんな植物がつくりだす“かたち”の不思議に迫ります。きっとあなたも、植物のすごさに驚くはず!
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