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科学はだれがやっても同じ。客観的な手法なのだから━━そう思っていませんか? ですが、人が物事を観察するときや観察した結果を解釈するときには、人の脳のクセやその人が持っている無意識な価値観などが影響してくるものです。「きっとこうだろう」という無意識な思い込みがあると、想定していなかった真実を見落としてしまうこともあるかもしれません。
科学の営みに影響を与えうる、人の脳のクセ「認知バイアス」と、社会のなかにある“当たり前”の共通認識「ステレオタイプ」。そのなかでも、女性らしさや男性らしさといった「ジェンダーステレオタイプ」の観点から、過去の科学について見返すとどんなことが見えてくるのでしょうか? 本イベントでは、3人のゲストスピーカーと一緒に、過去の事例を元に考えます。認知心理学がご専門の四本裕子さんからは認知バイアスについて、歴史学がご専門の山本浩司さんからは近世のイギリスにおけるステレオタイプについてお話しいただきます。そして、科学史がご専門の小川眞里子さんからは、ジェンダーステレオタイプが影響を与えたかもしれない科学の事例についてご紹介いただきます。その上で、認知バイアスやステレオタイプと無縁になれない私たちが、これからの科学や技術の研究や、そこから生まれる成果と、どう向き合っていったらよいのか考えましょう。
大切なのは、過去やいまを振り返り、未来に生かしていくこと。未来館の展示にも、ジェンダーをはじめとするステレオタイプが影響しているかもしれません。イベントの前や後に、展示フロアを探索してみてください。そして、「これがそうかもしれない!」と思うものを見つけたら、今後の未来館の展示づくりに生かすためにもぜひ教えてください。
ゲストスピーカー

四本 裕子
東京大学大学院総合文化研究科教授
東京大学卒業後、米国ブランダイス大学大学院にて博士号(心理学)を取得。2022年より現職。東京大学心の多様性と適応の連携研究機構長、東京大学進化認知科学研究センター長を兼務。専門は認知神経科学、知覚心理学(写真は、脳波測定用の電極を装着している姿)

山本 浩司
東京大学大学院経済学研究科准教授、歴史家ワークショップ共同設立者
慶應義塾大学卒業後、イギリス留学。2010年英国ヨーク大学にて博士号(歴史学)を取得。専門はイギリス史と経済史で、主なテーマは産業革命以前の企業の社会的責任、メディアビジネスとステレオタイプ。近著に”Stereotypes and Stereotyping in Early Modern England”(マンチェスター大学出版会、2022年)。

小川 眞里子
三重大学名誉教授、東海ジェンダー研究所理事
2012年、東京大学にて博士号(学術)を取得。専門は科学史・科学論分野。男女にかかわらず、どのような性自認、性的指向をもって生まれても、等しく自己実現が可能な社会であって欲しい。
基本的には科学史の研究者ですが、科学技術分野が多様な若い人材の参画で豊かになるよう、何か役に立てればと考えています。
企画・ファシリテーション

田中 沙紀子
日本科学未来館 科学コミュニケーター
“リケジョ”という言葉が不要な社会にしたいです。
科学とジェンダーステレオタイプ~未来の科学をどうつくる?
開催概要
- 開催日時
- 2022年10月8日(土) 14:00~15:40
- 開催場所
- 日本科学未来館 3階ハブスペース
- 対象
- 中学生以上推奨
- 参加人数
- 30人程度
- 参加費
- 入館料のみ
- 字幕の視聴について
- 本イベントでは、音声認識字幕アプリを使用し、イベント会場に字幕を表示いたします。
- 参加方法
-
【事前申し込み制】(先着順)
ページ上部の「お申し込みフォーム」より事前申し込みを受け付けいたします。
※お申し込み期間は10月7日(金) 17:00まで
※お申し込みはお1人様のみとなります。複数名でご参加の場合は、お手数をおかけしますが、お1人ずつお申し込みください。
※席に余裕がある場合は当日のご参加も可能です。
- 主催
- 日本科学未来館
- 協力
- 歴史家ワークショップ
- お問い合わせ先
-
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(開館日の10:00~17:00)
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