「暗やみの色」のリバイバル上映にあたり、本作品のナレーションを務めた原田郁子さん、詩を提供した谷川俊太郎さんらをお迎えしてトークイベントを開催します。谷川さんはオンラインで出演です。
「暗やみの色」は、当時最先端の天文学の成果に基づき2005年に制作され、レイ・ハラカミさんによる浮遊感あふれる珠玉の電子サウンド、原田郁子さんによる耳元で語りかけるようなナレーション、谷川俊太郎さんによる詩「闇は光の母」を中心に、さまざまなアーティストが集結して生まれました。生前、レイ・ハラカミさんは本作品に寄せて、こんなことばをのこしています。「科学だろうと表現だろうと、原初的な動機には『未知なるもの』へのロマンがあるわけですよ」(2006年発行公式ガイドブックより)。
本作品のテーマは<見えるもの、見えないもの>。暗やみという未知なるものを追い求め、天文学者は科学的手法で、アーティストはそれぞれの表現方法で、私たちの世界に<見えないもの>があることを教えてくれます。
本イベントでは、まず「暗やみの色」を鑑賞いただきます。トークでは最新の宇宙科学情報を紹介したあと、原田さん、谷川さんらの視点をとおした<見えるもの、それでもまだ、見えないもの>を探っていきます。本作品の初公開から約15年、研究は進み、私たちを取り巻く環境は変化し続けながらも、<見えないもの>を追い求め紡がれたかつての詩や音はいまも変わらずそこにあります。いまの私たちの目に本作品はどう映るでしょうか。
科学とことばは、どのように相関しながら私たちの生きる世界を更新しているのか、『未知なるもの』に目をこらしてみませんか。
出演
谷川俊太郎(オンライン)
詩担当
詩人。1931年東京生まれ。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』を刊行。1962年「月火水木金土日の歌」で第四回日本レコード大賞作詩賞、1975年『マザー・グースのうた』で日本翻訳文化賞、1982年『日々の地図』で第三十四回読売文学賞、1993年『世間知ラズ』で第一回萩原朔太郎賞など受賞・著書多数。詩作のほか、絵本、エッセイ、翻訳、脚本、作詞など幅広く作品を発表している。
原田郁子
ナレーション担当
1975年福岡生まれ。1995年にバンド「クラムボン」を結成。歌と鍵盤を担当。バンド活動と並行して、さまざまなミュージシャンとの共演、共作、ソロ活動も精力的に行い、舞台音楽、CM歌唱も多数ある。ソロアルバムは『ピアノ』『気配と余韻』『ケモノと魔法』『銀河』を発表。2010年、吉祥寺の多目的スペース&カフェ「キチム」の立ち上げに携わる。
http://www.clammbon.com
森田菜絵
企画・プロデュース担当
1976年東京生まれ。大学卒業後、テレビ番組制作会社を経て、2004年より日本科学未来館にてMEGASTAR-Ⅱcosmosのコンテンツ企画に携わる。「新しい眺め」「暗やみの色」「偶然の惑星」「BIRTHDAY」「夜はやさしい」など。2010年より渡蘭、V2_Institute for the Unstable Mediaにて研修。2012年、株式会社マアルトを設立。現在、プロデュース作「ハナビリウム」が全国で上映中。
松岡均
日本科学未来館 科学コミュニケーション専門主任
司会
宮田龍
日本科学未来館 科学コミュニケーター
【第一部】トークイベント:「暗やみの色」から生まれることば(ディレクターズカット版)
【第二部】トークイベント:「暗やみの色」から生まれることば(ディレクターズカット版)
開催概要
- 開催日時
- 2021年7月3日(土) 17:30~19:15 ※開場17:15
- 開催場所
- 日本科学未来館 6階 ドームシアター/7階 未来館ホール
- スケジュール
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17:30~18:00 「暗やみの色」上映
18:15~19:15 トークイベント
- 対象
- 小学生以上
- 参加人数
- 91人 (事前申込み・先着順) ※本イベントは終了しました。
- 参加費
- 大人310円、18歳以下100円(ドームシアター鑑賞料)
- 対応言語
-
「暗やみの色」は日本語によるナレーションおよび英語ガイダンスをご利用いただけます。
トークイベントは日本語のみです。
- 主催
- 日本科学未来館
- お問い合わせ先
-
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)
参加方法
ご参加にあたっての注意事項
※上映はドームシアターでの座席指定、トークイベントは未来館ホールでの自由席となります。
※上映中(17:30~18:00)の入場は出来ませんが、遅れてのご来場となった場合、トークイベント(18:15~19:15)からのご参加は可能です。
※18歳以下の方は保護者同伴の上、ご参加ください。
※会場内での飲食は出来ません。
※上映およびトークイベントの撮影、録音は禁止です。
※他のお客様の妨げになる場合はご退場いただくことがあります。
※メディアによる取材、未来館広報のための記録撮影、およびトークイベントを収録のうえ後日インターネット配信する予定です。カメラにうつる可能性がありますので予めご了承ください。
感染症対策について
※館内およびイベントご参加中はマスクの着用をお願いいたします。
※入館時に検温を行います。37.5℃以上の方はご参加いただけませんのでご了承ください。
※体調がすぐれない場合は参加をお控えください。
※本イベントの参加者において感染が判明した場合、お申し込みいただいた連絡先に連絡する場合があります。
上記、注意事項にご了承いただけましたら、下記に表示される「チケットを予約・購入する」よりお申し込みください。
事前申し込み
本イベントは終了しました。
「暗やみの色」について
「暗やみの色」は、<見えるもの、見えないもの>に注目したプラネタリウム作品です。夜空を、赤外線や電波など天文学の視点を借りて「見て」みると、暗やみもさまざまなもので満たされていることがわかります。それでも見ることのできない暗黒の物質ダークマターは、理論的なモデルを用いたシミュレーション映像によって<見えないもの>の存在を探ります。