大規模な気候変動が進み、気温が高くなったり降水量が変わったりすると、これまでのように農作物を育てることが難しくなっていくとみられています。新しい品種や栽培技術をよりすばやく開発していく必要がありますが、そんなときに頼りになるのが植物のゲノム。ゲノムはいわば生命の設計図とも例えられる、全ての生物がそれぞれにもつ固有の情報です。
今回お話しいただく田畑哲之(たばたさとし)さんは、植物ゲノム科学という研究分野を開拓し、令和3年みどりの学術賞を受賞されました。

例えば、シロイヌナズナというアブラナ科の一年草は、植物に関する研究や実験で広く使われる「モデル生物」で、稲や小麦、大豆などの作物とも共通の遺伝子を持っています。田畑さんはこのシロイヌナズナのゲノムを解読する国際プロジェクトに参画し、植物としては世界初となるゲノムの丸ごと解読を2000年に成功させました。また、こうした情報を多くの研究者が利用しやすいようにデータベースの整備にも尽力しました。現在は、今後の地球環境の変化に適応するための植物の仕組みの解明や発見を目指しています。

田畑さんは「ゲノム解読によって生命現象を理解するための手法が劇的に変化したと言っていいでしょう」と語ります。植物のゲノム研究の“そもそも”と、これから社会にどう役立てられていくのか、田畑さんから研究現場の最前線についてお話がうかがえるチャンスです。

ゲストスピーカー

田畑哲之

公益財団法人 かずさDNA研究所 副理事長・所長

専門分野は分子生物学。1983年京都大学にて博士(理学)を取得。現在副理事長・所長を務める公益財団法人かずさDNA研究所には、前身である財団法人かずさディー・エヌ・エー研究所時代を含め1994年から所属。2013年より所長を務める。
東京テクノフォーラム 21 ゴールドメダル賞やKumho Science International Award、日本植物生理学会賞など受賞多数。

企画・ファシリテーション

上田羊介

日本科学未来館 科学コミュニケーター

植物の情報を読み解く!~植物ゲノム研究でわかること、できること~

開催概要

開催日時
2021年7月3日(土)14:00~15:00
開催場所
YouTube Live(Miraikan Channel)にてインターネット放送します。
参加費
無料
参加方法
どなたでも視聴可能です。
主催
日本科学未来館、内閣府(みどりの学術賞及び式典担当室)
お問い合わせ先
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)