
プリンや寒天、ソフトコンタクトレンズのように、ぷるぷるした材料ゲル。形を保っているのにやわらかい不思議な材料です。最先端の研究現場では、カッターの刃でも切れない強いゲルや、熱をかけると自由に変形させられるゲルなど面白い特徴をもつゲルが日々生み出されています。
それでは、研究室でつくられている最先端のゲルが、私たちに身近な材料として生活に浸透すると何が起こるでしょうか? 今回のイベントでは、ゲルを題材に最先端の材料により変わる未来の生活について、未来館の研究エリアに入居する「知的やわらかものづくり」プロジェクトの3人の研究者と考えていきます。
古川英光氏からは新しい素材を生み出すときの設計方法を、小川純氏からはやわらかいゲルでつくったロボットが人に与える影響を、そして川上勝氏からは複雑な分子の世界を立体的に表現する新しい手法についてお話し頂き、視聴者のコメントを交えて議論を深めます。
材料が変われば未来の生活も変わるかもしれません。やわらかいゲルがひらく未来の生活について、一緒に考えましょう!
ゲストスピーカー

古川英光
山形大学大学院 理工学研究科 機械システム工学専攻 / 工学部 システム創成工学科 教授
1996年東京工業大学大学院 理工学研究科 物理学専攻 博士課程修了、博士(理学)。東京工業大学、東京農工大学 助手、北海道大学大学院 助教授を経て、2009年山形大学大学院 理工学研究科准教授に着任。現在、山形大学大学院 理工学研究科 教授として、ソフト&ウェットマター工学研究室(SWEL)を主催。2013年ライフ・3Dプリンタ創成センター(LPIC)を発足し、センター長を務める。やわらかい物質「ゲル」の素材開発、及び自在に加工する3Dゲルプリンタの研究を行っている。

小川純
山形大学 有機材料システムフロンティアセンター 准教授
2015年北海道大学 大学院情報科学研究科 情報理工学専攻 博士後期課程修了、博士 (情報科学)。コロンビア大学及び北海道大学研究員、会津大学復興支援センター 准教授を経て現職に着任。
感情を表現するやわらかロボットゲルハチ公など、ロボットに情報処理技術を活かして「知能」を注入する、知能ロボッティクスの研究を行っている。

川上勝
山形大学 有機材料システムフロンティアセンター 准教授
1999年神戸大学 自然科学研究科 物理科学専攻博士後期課程修了、博士 (理学)。英国リーズ大学研究員、北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス研究科 准教授を経て現職に着任。
原子間力顕微鏡や核磁気共鳴法を応用した高分子、タンパク質の構造、物性の新しい手法開発を専門とする。また、複雑で高度な生体物質の構造情報を共有する方法として、3Dプリンタを活用した分子模型の開発を手掛けているほか、3Dプリンタの科学、医療、教育、食品分野への応用を研究している。
企画・ファシリテーション

伊達雄亮
日本科学未来館 科学コミュニケーター
研究者と考えよう!やわらかいゲルがひらく未来の生活
開催概要
- 放送日時
- 2021年5月21日(金) 19:00~20:00
- 視聴方法
- YouTube Live(Miraikan Channel)にてインターネット放送します。
- 字幕の視聴について
- 音声認識字幕アプリ「UDトーク」によるコミュニケーション支援をおこないます。(リアルタイム配信時のみ)
- 対象
- どなたでもご参加いただけます。
- 参加費
- 不要(コメント入力にはYouTubeアカウントが必要です)
- 主催
- 日本科学未来館
- お問い合わせ先
-
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)