コロナ禍によって日常にもたらされた最も大きな変化の一つは、人との直接の触れ合いを避ける新たな生活様式へのシフトではないでしょうか。このイベントは、これからの「人と人のつながり方」を更新していくテクノロジーと人間の関係について、視聴者のみなさんとともに探っていく市民会議です。

議論にあたって、人と人が“触れる”ことや、“同じ空間に集う”といった身体的体験が、そもそも人間にとって何を意味するのかを掘り下げていきます。私たち人間は長い人類史のなかで移動と接触を繰り返しながら、ゲノムを混交させ生命をつないできました。しかし今、接触も集合もなしに生活や仕事を可能にするDX(デジタル・トランスフォーメーション)へのニーズがますます高まっています。新しいデジタル技術は何万年もの間続いてきたヒトの基本的な営みを変革していくかもしれません。
それでは人と人はこれからどのように関係を築き、Life(生活/生命)を次世代につないでいけるのでしょうか。私たちが望む「人間らしいLife」とは何かという問いをベースに置きながら、今後のイノベーションの方向性を議論していきます。みなさんからいただくご意見をとりこみながら会議を進めますので、ぜひ議論にご参加ください。

※本イベントは、11月15日(日)~22日(日)に開催されるサイエンスアゴラ2020の一環として実施します。

ゲストスピーカー

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駒井章治(モデレーター)

東京国際工科専門職大学 工科学部情報 工学科 教授、サイエンスアゴラ2020推進委員会委員長

1970年生まれ。専門は神経科学。奈良先端科学技術大学院大学などを経て2020年より現職。科学者全員が活躍できるチャンスのある社会を目指す。日本学術会議若手アカデミー委員会委員長や Global Young Academy のExecutive Committee 委員を歴任。

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伊藤亜紗

東京工業大学 科学技術創成研究院 未来の人類研究センター長、同大学リベラルアーツ研究教育院准教授

1979年生まれ。専門は美学、現代アート。 もともと生物学者を目指していたが、大学三年次より文系に転向。 東京大学大学院人文社会系研究科博士課程修了(文学博士)。 主な著作に『目の見えない人は世界をどう見ているのか』(光文社)、『どもる体』(医学書院)、『手の倫理』(講談社)など。

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太田博樹

東京大学 大学院理学系研究科 生物科学専攻 教授

1968年生まれ。専門はゲノム人類学。1997年東京大学にて博士(理学)取得。 「ヒトとはどんな生物か?」という根源的な問いに挑戦し、さらに、ヒトゲノム情報の安全かつ正しい活用に役立つ学問を目指す。 主な著作に『ヒトは病気とともに進化した』 (勁草書房)、『遺伝人類学入門──チンギス・ハンのDNAは何を語るか』(ちくま新書)など。

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森正弥

デロイトトーマツコンサルティング合同会社 / デロイトデジタル執行役員、東北大学特任教授

1975年生まれ。1998年よりアクセンチュア株式会社にて先端技術リードを務め、USの研究所展開プロジェクトに従事。 2006年より楽天株式会社にて執行役員 兼 楽天技術研究所代表として世界5ヵ国7拠点での研究開発を統括。2020年より現職。 データ・AI活用全般を得意とし、DX組織構築・推進を指揮した経験も活かした企業・産業支援を行う。日本ディープラーニング協会顧問。

報告記事

外部サイトへ移動します「人と人の間はテクノロジーでつなげるか」をコロナ禍で考えた 「アゴラ市民会議」レポート

※外部サイト〔科学技術振興機構サイエンスポータル〕に移動します。

「人と人の間はテクノロジーでつなげるか ~ポストコロナ社会における人間らしいLifeのゆくえ」

開催概要

開催日時
2020年11月15日 (日) 16:00~18:00
主催
科学技術振興機構「科学と社会」推進部、日本科学未来館
お問い合わせ先
サイエンスアゴラ2020運営事務局((株)工芸社内)
Tel: 03-5844-6022(問合せ時間9:00~17:00 ※土日祝日を除く)