AIが医療や人事などさまざまな場面での評価に使われるとしたら、私たちはどう向き合えばよいのか、一緒に考えるトークセッションです。

AI(人工知能)は、人と会話したり、将棋の相手をしたり、絵を描いたりと、できることを広げて私たちの社会に浸透してきました。そして今、人の興味・関心や能力、職業適性などの評価にAIが使われ始めています。個人に合わせたサービスや、組織にとって効率的・合理的な決定が実現できると期待されるためです。
例えば、AIがあなたの趣味や好みを評価できると、あなたに合ったおすすめの情報を提供することができます。人事採用では、企業にとって適切な人材を効率よく選んでくれます。さらに、医療では、あなたが将来かかりそうな病気をAIが予測することで、その発症を防げるかもしれません。
このように、生活のあらゆる場面で、私たちはAIによる評価を利用し、一方で私たち自身がAIに評価される未来が訪れようとしています。しかし、私たちはその評価を納得して受け入れることができるでしょうか。そもそも、私たちの人生の大切な選択をAIに任せてもよいのでしょうか。

トークセッションの前半では2人の研究者にご登壇いただき、技術の観点からAIがどのようにして評価しているのかについて、また法学の観点からAIのリスクについてお話をうかがいます。
後半では、科学技術の社会的影響の研究に取り組む研究者も加わっていただき、AIが下した評価に私たちはどう向き合えばよいのか、AIが浸透した社会の中で私たちが考えるべきことは何かについて、皆さんと一緒に考えていきます。

AIと人間が共生できる理想の社会とは一体どのようなものでしょうか。すでにAIが社会構造を支えつつある現状をもとに、AIとの付き合い方や未来社会について一緒に考えてみませんか?

ゲストスピーカー

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本橋洋介

日本電気株式会社(NEC) AI・アナリティクス事業部 シニアデータアナリスト

知識科学・機械学習・データマイニング技術の研究開発に従事。機械学習の実問題適用が専門。近著は『業界別!AI活用地図 8業界36業種の導入事例が一目でわかる』(AI&TECHNOLOGY)。

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山本龍彦

慶應義塾大学 法科大学院 教授

慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得退学。博士(法学)。専門は憲法学。一般社団法人ピープルアナリティクス&HRテクノロジー協会理事、総務省「AIネットワーク社会推進会議(AIガバナンス検討会)」構成員などを務める。近著は『AIと憲法』(日本経済新聞出版社)。

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江間有沙

東京大学 未来ビジョン研究センター 特任講師

東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。東京大学未来ビジョン研究センター特任講師、理化学研究所革新知能統合研究センター客員研究員、人工知能学会倫理委員会委員。人工知能やロボットを含む情報技術と社会の関係について研究。近著は『AI社会の歩き方-人工知能とどう付き合うか』(化学同人)。

企画・ファシリテーション

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渡邉吉康

日本科学未来館 科学コミュニケーター

報告記事

AIに評価される時代がやってきた―そのとき、あなたはどうする?

開催概要

開催日時
2020年7月10日(金) 19:00~20:30 
視聴方法
ニコニコ生放送にてインターネット放送します。
対象
どなたでも視聴可能です。
中学生以上のAIに興味がある方のご視聴をおすすめいたします。
問い合わせ
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)

Miraikanフォーカスについて

本トークセッションは、科学と社会にまつわる未来館注目のテーマ「Miraikanフォーカス」の関連企画です。日本科学未来館では人工知能とこれからの社会をテーマに、「ハロー!AI社会 人工知能ってナンなんだ? そういう私ってナンなんだ?」というタイトルのもと、各種イベントや展示を実施しています。
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