ミクロのサイズになった医療チームが、要人の手術をするため体内に送り込まれる作戦を描いたSF映画「ミクロの決死圏」をご存じでしょうか? 安楽泰孝氏は、この映画の世界を現実のものにしようと研究を進めています。 安楽氏が体内に送り込むのは、米粒の約100万分の1サイズの「ナノマシン」です。
体内でこのナノマシンが24時間365日検査を続け、病気になりそうな部分を見つけるとマシンの中から必要な薬だけを放出し、治療まで行う未来を思い描いています。
2017年に安楽氏らのグループは、通常は決まった物質以外を受け入れづらい脳にまでナノマシンを届けることに成功しました。この研究が進むと、一度ナノマシンを飲んでおけばアルツハイマー病や脳卒中、脳梗塞などの病気を気にせず生活できる未来が訪れるかもしれません。つまり、予防も治療もなく、"自律的に"健康を手に入れることができるのです。

新しい技術への期待を語り合うとともに、その技術が社会の制度や個人の価値観にもたらす変化についても参加者と一緒に考えるイベントです。

研究者プロフィール

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安楽泰孝

東京大学大学院工学系研究科 特任准教授

1979年生まれ。東京大学大学院工学系研究科修了。博士(工学)。生体内で活躍可能な革新的ナノマシンの開発に従事。2017年度科学技術分野の文部科学大臣表彰 若手科学者賞など受賞。株式会社ブレイゾン・セラピュティクス Scientific Advisorなどを兼務。

企画・ファシリテーション

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伊達 雄亮

日本科学未来館 科学コミュニケーター

開催日時
2018年12月9日(日) (1) 12:30~13:00、(2) 15:30~16:00
開催場所
日本科学未来館 5階 コ・スタジオ
対象
小学4年生以上
※イベントの様子を撮影した写真を広報などの目的で使用する場合があります。予め、ご了承ください。
定員
各回40名程度(定員を超えた場合は、立ち見でのご見学も可能です。)
参加費
入館料のみ
参加方法
申し込み不要。直接会場にお越し下さい。
主催
日本科学未来館
問い合わせ先
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)