特別企画「超人たちの人体」 詳細公開

最先端の科学研究からアスリートたちの人体の秘密に迫る

日本科学未来館

日本科学未来館(略称:未来館、館長:浅川智恵子)は、2021年717日(土)~95日(日)に開催する、世界の頂点を極めたアスリートたちの人体の驚きの仕組みや美しさ、そして私たちの体のさらなる可能性を肌で感じることができる展覧会、特別企画「超人たちの人体」の詳細をお知らせします。事前予約は本日71日(木)から開始しました。

驚異の身体能力で、不可能とも思われてきたさまざまなスポーツの記録を塗り替え、世界の頂点を極めたアスリートたち。本展では、ウサイン・ボルト(ジャマイカ・陸上)やタチアナ・マクファーデン(アメリカ・パラ陸上)、ケレブ・ドレセル(アメリカ・競泳)といったトップアスリートたちの体内を磁気共鳴画像装置(MRI)で撮影し、筋肉や脳をこれまでにない高精細映像で可視化しました。ご来場の皆様には、ボルトの等身大MRIプロジェクションや水中カメラでとらえたドレセルの幅約14メートルの大型映像など、超人たちの卓越したパフォーマンスと肉体美、その裏に隠された驚きの身体的特徴を体感しながらご覧いただくほか、筋力、ジャンプ力の測定や、競技用車いすを使った100メートル走行疑似体験など、実際に体を動かす体験を通じて、超人たちと私たち自身に秘められた可能性に触れていただきます。自分も超人なのかもしれない……。私たちの体の中に眠る驚異の能力を会場で解き明かしましょう。

また、本展覧会の連動企画として、2021722日(木)~88日(日)、早稲田大学 スポーツ科学学術院 川上泰雄研究室とともに、市民参加型の公開研究プロジェクト「発見!きみたちのからだ」を開催します。運動能力の基礎がつくられる3歳~12歳の子どもを対象に、研究機器を使って精密に身体・体力を測定。参加者の体に眠る可能性を探りながら、そのデータを次世代の運動能力開発に生かそうというものです。体を動かし、楽しみながら、未来に向けた研究にご参加ください。

ぜひ貴媒体にてご掲載、ご取材いただきますようお願い申し上げます。

概要

タイトル
特別企画「超人たちの人体」
会期
2021年7月17日(土)~9月5日(日) 10:00~17:00(入場は閉館の30分前まで) ※会期中、休館日はなし
会場
日本科学未来館 1階 企画展示ゾーン、7階 イノベーションホール
入場料
無料(オンラインによる事前予約制)
※7月1日(木)より予約開始。ただし、7月24日(土)以降のご予約は、来場の1週間前からとなります。
※常設展、ドームシアターガイアは別料金となります。
主催
NHK、日本科学未来館 (JST)
展覧会公式サイト

別ウィンドウで開きます特別企画「超人たちの人体」公式サイト

お問い合わせ
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)

特別企画「超人たちの人体」展示内容

世界一の記録を持つトップアスリートたち。どのような体が、その超人的なパフォーマンスを支えているのか。ウサイン・ボルト(ジャマイカ・陸上)、タチアナ・マクファーデン(アメリカ・パラ陸上)、ケレブ・ドレセル(アメリカ・競泳)の3人をご紹介します。

コーナー1 ウサイン・ボルト 〜史上最速を実現した奇跡の身体~

コーナー:1(イメージ)

子どもの頃からスポーツ好きな少年だったウサイン・ボルトは、背骨が曲がる側わん症という持病を抱えながら、100メートルを958で走るという前人未到の記録を打ち立てました。まるで鎧のように背骨を覆う筋肉、地面への力強い踏み出しを生み出す太もも、鍛え抜かれた“奇跡”ともいわれる人体の神秘に迫ります。

<展示> 等身大MRIプロジェクション

MRIで撮影したボルトの体内映像データを、等身大のボルト立像にプロジェクションマッピングで高精細に映し出します。人類史上最速の男の知られざる姿をご覧いただけます。

<体験コーナー> 自分の脚をボルトと比較!

会場では自分の脚の筋力を測定できます。ボルトのパワーと比べてみましょう。ボルトの脚の実寸大模型や、世界記録を出した100メートル走での歩幅の再現などで、ボルトの体格やパフォーマンスを実感できます。

ウサイン・ボルト ©NHK

ウサイン・ボルト(ジャマイカ・陸上) 1986年821日生 身長:195cm 体重:95kg

2008年 「世界リーボックグランプリ」当時の100m世界記録972を出す。「北京オリンピック」2度目の100m世界記録969を出す。「北京オリンピック」当時の200m世界記録1930を出す

2009年 「ベルリン世界選手権」100m世界記録958(人類初の95)を出す。「ベルリン世界選手権」200m世界記録1919を出す

コーナー2 タチアナ・マクファーデン 〜未知の能力を覚醒させる“超適応”〜

コーナー2(イメージ) ©NHK

腰から下がまひした状態で生まれたマクファーデン。上半身の筋肉は強じんに発達し、それを動かす脳の中では大きな変化が起きています。一般の人が脚の運動に使う脳の領域を、手の運動で使うという「超適応」です。鍛え抜かれた筋肉が生み出す圧倒的なスピードと、脳の「超適応」で、リオパラリンピックの車いす陸上では100メートルからマラソンまで全距離種目でメダルを獲得しています。

<展示> “マクファーデンモデル”の車いす

マクファーデンと同型モデルの競技用車いす(レーサー)を展示します。その構造や素材を間近で見ることができます。

<体験コーナー> 競技用車いすでマクファーデンのスピードに挑戦!

上半身すべての力を車輪にかけてこぐことで最高速度およそ40キロメートル/時を出すマクファーデン。会場では競技用車いすに試乗し、100メートルの疑似走行体験ができるコーナーを設けます。100メートルを16.13秒で走るマクファーデンのスピードに挑戦しましょう!

タチアナ・マクファーデン ©NHK

タチアナ・マクファーデン(アメリカ・パラ陸上) 1989年421日生 身長:160cm 体重:48.5kg

2004年 「アテネパラリンピック」車いす陸上100mで銀メダル、200mで銅メダルを獲得

2012年 「ロンドンパラリンピック」400m800m1500mで金メダルを獲得

2013年 「パラ陸上競技世界選手権」6種目すべてで金メダルを獲得。「4大マラソン(ボストン、ロンドン、シカゴ、ニューヨークシティ)」を1年間で全制覇する年間グランドスラムを達成

2014年 「ソチパラリンピック」クロスカントリースキー1kmスプリントで銀メダルを獲得

2016年 「リオパラリンピック」金メダル4個、銀メダル2個を獲得

コーナー3 ケレブ・ドレセル 〜究極の美が生むスピード〜

コーナー:3(イメージ) ©NHK

競泳バタフライ100メートルの世界記録を10年ぶりに塗り替えたドレセル。圧倒的なスピードと美しさを兼ね備えたその泳ぎは、筋肉だけでなく、特徴的な呼吸機能の働きによって実現されています。ラスト15メートル、ドレセルは一度も息継ぎをせず、他の選手を引きはなします。

<展示> 大型映像「Motion in the Water

芸術作品を作るかのように泳ぐドレセル。驚異のボディーコントロールによるダイナミックな姿を水中カメラでとらえました。幅およそ14メートルの大型映像でお楽しみください。

<体験コーナー> ドレセルの飛びこみパワーを実感!

ドレセルの武器は圧倒的なスピードを誇る飛びこみ。それを実現しているのは、陸上跳躍競技のトップ選手に匹敵する跳躍力です。会場では垂直跳びで自分のジャンプ力を計測し、ドレセルと比べることができます。

©NHK

ケレブ・ドレセル(アメリカ・競泳) 1996年816日生 身長:191cm 体重:86kg

2016年 「リオオリンピック」100m自由形で6位、400mリレーと400mメドレーリレーで二冠を達成

2017年 「ブダペスト水泳世界選手権」50m自由形・100m自由形・100mバタフライ・400mリレー・400mメドレーリレー・400m混合リレー・400m混合メドレーリレーの七冠を達成

2019年 「光州水泳世界選手権」100mバタフライで世界記録4950を出す

コーナー4 シアター映像「Moment of SuperHuman」 〜人類が超人になる瞬間〜

コーナー4(イメージ) ©NHK

3人の世界的アスリートがどのようにしてその体や能力を作り上げたかを、展示によって知っていただいた後に、彼らが競技中のわずか数秒でいかにして超人になるのか、その瞬間のダイナミズムを、美しい映像と音によって体感していただきます。