時間旅行をご案内する最先端の科学者=ナビゲーターと、若手のアーティストやデザイナー=クルーたちのプロフィール。
■サイエンティフィックナビゲーター/時間旅行へ導いてくれる研究者たち。
■認知科学
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一川 誠/山口大学時間学研究所
工学部助教授
1965年生。専門は実験心理学.実験的手法を用いて人間の知覚認知過程や感性の特性についての研究.現在は特に視覚や聴覚に対して与えられた時空間情報の知覚認知処理の特性の検討を行っている.人間に体験される時間や空間の特性とはどのようなものであるのか、人間にとって直接的に触れることのできる時空間とはどのようなものであるのか、10年後にはこうした問いにより明確な答えを得たいと考えている。主な著書に『知覚の可塑性と行動適応(ブレーン出版)』(共著)がある。
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■生命科学、時間学
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井上慎一/山口大学時間学研究所所長 理学部教授
研究室でネズミの神経細胞の活動を記録したり、タンパクや遺伝子の量をはかったりして、30年も過ごしてきた。脳の中にある生物時計の研究が自分のテーマ。生物時計が視交叉上核という名前の場所にあることが発見されたときに、自分も端の方で立ち会えたことを誇りにしている。山口大学へ移ってからは、林原フォーラム「時間と時」の企画や時間学研究所の設立に携わる。今回未来館の仕事で、デザイナー、アーティストと呼ばれる人たちと仕事をして、今まで知らなかった世界のことを見て刺激を受けている。
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■生命科学
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富岡憲治/山口大学時間学研究所 理学部教授
1956年生。専門は時間生物学、動物生理学、神経行動学。昆虫を用いて、体内時計が視葉にあることを明らかにするとともに、複数ある体内時計の相互作用による体内の時間的秩序の構築機構を神経生物学的・分子生物学的手法により解明しつつある。また、温帯域に棲む多くの昆虫が季節変化に調和した生活を営んでいるが、その背後にある日長を読み取る仕組みに体内時計がどう関わるのかも解明しようとしている。著書に「時間を知る生物」裳華房ポピュラーサイエンスシリーズなどがある。
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■天文、物理
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藤沢健太/山口大学時間学研究所、理学部
1967年生。専門は電波天文学・電波望遠鏡・超長基線電波干渉計の研究。天文学=宇宙の研究を通じ、広大な時間と空間を舞台にした天体の研究を行う宇宙には超強力な重力や超高速な運動により時間の進み方が地球上とは異なる天体や、原子時計以上に正確な時間を刻む天体がある。このような天体が放射する電波を受信する観測を行っている。また、観測に高精度な時計を使うため、精密時間計測に興味をもつ。もっとも、私の日常生活はきわめて不規則である。
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■天文、物理
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永井智哉/科学技術振興事業団 研究開発(R&D)戦略室
1971年生。東京大学大学院理学系研究科天文学専攻修了、理学博士。専門は理論天文学。国立天文台理論天文学研究系にて星形成過程の理論的研究を行ってきた。日本宇宙少年団、日本ハンズオンユニバース協会、ライブ!ユニバースなどに所属。日本天文学会ジュニアセッション世話人、天文教育普及研究会関東支部支部長なども務める。著書「地球がもし100cmの球だったら」(世界文化社)。
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