スプレー型ワクチン 次世代のインフルエンザワクチン研究 長谷川 秀樹(国立感染症研究所)

バックナンバーへ

2009年4月、メキシコで呼吸器疾患の小規模な流行が報告された。その後、世界中に拡大し、60万人以上の感染者と1万人を超える死者を出した。その病気の正体は、新型のインフルエンザだった。世界保健機関は、1999年に感染症の流行水準を策定して以来、初めて最高警戒レベルであるフェーズ6を宣言。メキシコの報告から、わずか2ヶ月後の出来事だった。その後、新型インフルエンザの流行はピークを過ぎた。だが、これで終わったわけではない。今後も、常に、新型インフルエンザは発生しうる。そこで、大流行を未然に防ぐ手段として、国立感染症研究所の長谷川秀樹氏が開発している次世代のインフルエンザワクチンを紹介する。
文=小林直樹(日本科学未来館 科学コミュニケーター) 撮影=邑口京一郎