放射能と身体

質問: 宇宙服は放射線から身を守る?

原子力発電所で作業をするとき、宇宙服を着れば放射線から身を守ることができるのではないですか?

回答:

いい思いつきですね。しかし、宇宙服にも問題があります。

宇宙は寒く、空気がなく、宇宙放射線が降りそそぎ、ときに微小隕石が降ってくる非常に危険な環境です。宇宙服の寒さ対策と真空対策は完ぺきですが、放射線対策は十分とはいえません。
また、宇宙服の装備は全体重量で120キログラムにもなります。重力がほとんどない宇宙では重さを感じないため活動に支障はありませんが、地上で活動することは難しいでしょう。

ちなみに現在のところ、放射線を完全に遮へいできる服はありません。そのため、今回、福島第一原子力発電所で、自衛隊による放水作業が行なわれた際に使われた大型ヘリの床には、放射線を通しにくいタングステン合金のシートが敷かれていました。また、宇宙では太陽活動が活発になって宇宙放射線が大量に放出されるような場合、船外活動を控えるといった対策がとられています。


執筆:科学コミュニケーター 岡山悠子
2011/03/24 掲載



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