新展示「知脳を○○する-脳をみて、脳をつくる研究者たち」を3月25日(木)に公開

ビジョナリーラボ第2期

日本科学未来館
東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構
株式会社乃村工藝社

日本科学未来館(略称:未来館 館長:毛利 衛)と東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構(略称:IRCN 機構長:ヘンシュ貴雄)、株式会社乃村工藝社(代表取締役 社長執行役員:榎本修次)は、2021年3月25日(木)に、ビジョナリーラボ(※)第2期の新展示「知脳を○○する-脳をみて、脳をつくる研究者たち」を公開します。脳研究と人工知能(AI)研究の融合によってどのようなビジョン(=理想の未来像)を切り拓くことができるのか、最先端研究から「知性」についての新しい視点を獲得し、脳の大きな可能性を共に探っていく展示です。

「知脳」は造語で、私たちの脳を知ること、そして脳を知ることから生まれる人工知能という二つの側面をもつ新しい研究領域“ニューロインテリジェンス“を表すとともに、それによってもたらされる成果そのものも表しています。この展示によって、脳研究とAI研究それぞれの視点をもつ研究者たちがコラボレーションする最前線を体感しながら、「知脳」をめぐるさまざまな体験をすることができます。

「知脳を体感する」「知脳を理解する」「知脳を探究する」「知脳を創造する」のテーマのもとに、脳とAIの最先端研究からわかる人間の脳とAIの共通点と相違点や特徴を、実際の装置やAIを見て、聞いて、触れて理解できます。脳研究からどんなAIが創れるか、どんなAIなら私たち一人ひとりが尊重される未来をつくる助けとなるのか、研究者のビジョンから未来を想像したり、自ら意見を発信したりすることで、展示を通して来館者もビジョン創造に参加することができます。

本展示は未来館とIRCN、乃村工藝社の三者でワークショップを開催して協働で企画制作し、脳研究とAI研究の融合から生まれる研究成果を最適な展示手法で提示することで、来館者に新しい体験を提供します。

展示構成

I 知脳を体感する

人間の脳に特有の「予測する」という性質が引き起こす錯視体験や、白い箱をいろいろなものに「見立てる」映像体験、弾きぐせを一瞬で解析して自分らしい演奏を再現してくれるAIピアノなどを通して、ふだん意識することのない自分の「脳」の驚くべき力について実感できます。

II 知脳を理解する

脳科学者とAI研究者が対談するように、人間の脳とAIの共通点や異なる点を7つの視点から比較します。[1. 予測、2. 報酬学習、3. 自発活動、4. 発達、5. 社会学習、6. 創造性、7. 多様性と疾患]

III 知脳を探究する

脳研究とAI研究がコラボレーションしている実際の研究を4つのアプローチで紹介。最先端研究を体験したり、実物展示を見たりできます。
さまざまなスケールと貴重な映像で脳活動を紹介する「見る」コーナー。未知の領域を探求する研究手法そのものを「作る」コーナーでは、脳を透明にして切らずに観察できる顕微鏡や最新の実験デバイスを体験できます。また、脳を模倣して新たにAIを「創る」コーナーでは、AIロボットと協力してお絵描きするなど、AIと人間のコラボレーションを体験できます。「試す」コーナーでは、「言語習得」や「共感覚」など、脳研究に関するさまざまな参加型実験を期間ごとに展開します

IV 知脳を創造する

AIとファッションデザイナーがコラボレーションした実物のドレスや、新しいAI技術を使った「AIと予測するゲーム」体験などを通して、AIと人間の未来の関係性を体感できます。

最後は、研究者のビジョンを知り、それをもとに発想を広げ、自分の考えを発信するインタラクティブな体験コーナーで締めくくります。

基本情報

タイトル
ビジョナリーラボ「知脳を○○する-脳をみて、脳をつくる研究者たち」
公開日
2021年3月25日(木)
開館時間
10:00~17:00(入館券の購入は閉館時間の30 分前まで)
休館日
火曜日(火曜日が祝日の場合は開館)、年末年始(12月28日~1月1日)
展示エリア
日本科学未来館 3階 常設展示ゾーン「未来をつくる」
入館料
大人630円、18歳以下210円 ※オンラインによる事前予約が必要です
企画制作
日本科学未来館、東京大学国際高等研究所ニューロインテリジェンス国際研究機構、株式会社乃村工藝社
お問い合わせ
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)