月面着陸から50年、ジオ・コスモス新コンテンツ公開[2019年7月20日(土)~9月16日(月・祝)]

ジオ・コスモス新コンテンツ「Apollo11 "イーグルは着陸した"」

 球体ディスプレイ「Geo-Cosmos(ジオ・コスモス)」の新コンテンツ「Apollo11 "イーグルは着陸した"」を2019年7月20日(土)から9月16日(月・祝)まで公開します。1969年7月21日(日本時間)のアポロ11号の月面着陸から50周年を記念して制作した本コンテンツは、最新の観測データをもとに再現された立体感あふれる月面の様子やアポロ宇宙船の着陸地点の高精細な映像を、着陸までの緊迫したストーリーを当時の交信音声などを交えて紹介するものです。


新コンテンツの一場面から

概要

 半世紀前、"人間を月へ送る"という前人未踏の計画が米国NASAで着々と進む中、初めての月着陸がアポロ11号に託された。しかし、月着陸船「イーグル号」が着陸に向けてゆっくり降下を始めたそのとき、船内に鳴り響いた予期せぬ警告音。着陸は失敗するのか――。アポロ11号の月面着陸までの緊迫した様子を、当時の音声データを交えた約3分間の映像作品として、直径約6mの球体ディスプレイ「Geo-Cosmos」で伝えます。月の映像は、JAXAの月周回衛星「かぐや(SELENE)」およびNASAの月周回衛星「ルナー・リコネサンス・オービター」に搭載されたレーザー高度計の月面データをもとに新たに映像化。月の特徴的な起伏を精緻に描き出します。

コンテンツ名
球体ディスプレイ「Geo-Cosmos」上映作品 「Apollo11 "イーグルは着陸した"」
上映期間
2019年7月20日(土)~9月16日(月・祝) (9/3、9/10は休館)
入館料
大人 620 円、18 歳以下 210 円 (6歳以下の未就学児は無料)
上映スケジュール
10:30~、13:30~、15:30~の各日3回
上映時間
約3分間

パネル展示「アポロ11号から50年 人はなぜ、宇宙をめざすのか」

 本コンテンツ公開にあわせ、常設展5階「世界をさぐる」においても、人類初の宇宙飛行を果たしたボストーク1号やアポロ11号といった宇宙開発の歴史や、現在進められている人類を再び月へ送り込む月軌道ゲートウェイ計画などをパネル展示で紹介します。

毛利衛からのメッセージ「この地球で人類が持続的に生きるために」

 今回のコンテンツ公開に寄せて、日本科学未来館館長・宇宙飛行士の毛利衛は次のようにコメントしています。

毛利衛

 「1969年7月21日のあの日、アポロ11号が月面に着陸していなければ私の人生は変わっていたかもしれません。私は大学4年生で、札幌で国家公務員試験を受けていました。すると試験会場の外のテレビからピーピーという交信音が聞こえてきました。その時間にアームストロングが着陸船から月面に降り立つことは知っていましたが、交信音を聞いたとき、歴史的瞬間を逃したらまずい、今さら試験をしている場合じゃないと思ったのです。だから試験を途中でやめて、テレビを囲む人たちの輪に加わりました。歴史が変わる、世界が変わると大きな衝撃を受けたのを覚えています。あの瞬間に立ち会ったことが、自分の人生の大きな分かれ目だったと思います。

 うちに帰ってからもテレビのニュースにかじりつきましたが、なかでも、モスクワ市民がアポロの成功を喜んでいた光景が印象的でした。ベトナム戦争が泥沼化して、日本でも学園紛争で大学が荒れていた時代です。アメリカの敵国だった当時のソ連の市民でさえも成功をたたえる理由は何なんだろうか。21歳のときからずっと考え続けました。そして、自分も宇宙に行くようになって分かったことがあります。人間が挑戦して本当に新しいことを成し遂げたとき、私たちの意識は「個」や「国」を超えて広がります。アポロの挑戦と成功は、私たちに「人類」という意識を芽生えさせたのです。

 いま人類は再び月を目指そうとしています。アポロ計画は、ある意味でアメリカが国の威信をかけて達成したプロジェクトでしたが、あれから50年たって、いろいろな国が一緒になって、本当の意味で人類として別の天体をめざすことは非常に価値を持っています。それは人類の生息地を広げることではなく、比較対象を持つことによって、人類が唯一生きていける地球という星を改めて見つめなおすことにほかなりません。

 この半世紀で人類は科学技術によるイノベーションで繁栄を続ける一方で、地球温暖化や生物多様性の損失など地球環境を変化させています。このままでは人類だってマンモスのように絶滅してしまうかもしれません。日本科学未来館の球体ディスプレイ「Geo-Cosmos」に映し出される高精細の月面の様子や、アポロ計画の挑戦の軌跡をご覧になって、人類が科学技術とどう賢く向き合い、この地球でこれからも生き残っていくための持続可能性をどう保っていくのかを考えるきっかけにしてほしいと思います。」


1996年8月、NASAで訓練中だった毛利館長がアームストロングさんから直接もらったサイン。
「あなたのおかげで人生が変わりました」と話すと、にこにこしながら「よかったね」とこたえてくれたそうです

(情報公開日 2019年7月4日)

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