国内外から第一線で活躍する講師が集結する。

※Miraikan IDの方を対象とした参加募集を行っています。応募期間は2024年7月12日(金)17:00~7月19日(金)で、抽選です。
※好評につき、その他の募集はすでに満席となり締め切っています。


WIREDと日本科学未来館とのコラボレーションで開催する、WIRED UNIVERSITYの夏期講座です。テーマは、社会や経済を変革する新しいビジョンとして注目される「多元性(Plurality)」をいかに実装するか。一人ひとりの多様な意思を一つの政治や経済システムに収斂させるのではなく、多様なまま社会の中にとりこんでいくことは可能でしょうか? 未来館で来春公開予定の常設展示「量子コンピュータ」も見据えながら、テクノロジーが可能にする多元的な未来像を描きだします。

例えば、選挙で自分が住む地域や国のリーダーを選ぶとき、選挙結果は当選か落選かの0/1(ゼロイチ)になります。それは社会の中に本来ある多様な意思を、“ひとつ”の未来、“単数形(singular)の未来”へと収斂させることだともいえるでしょう。
そこでこのセッションは問います。このようなゼロイチの世界がとりこぼしてしまう多様で複雑な意思を、「複雑なまま」とりこみながら未来を考えることは可能でしょうか? そのとき、テクノロジーはどんな役割を果たすでしょうか?

講師として国外からお招きするのは、台湾の元デジタル発展省大臣であるオードリー・タン氏と、資本主義や民主主義のラディカルな変革を志す「RadicalxChange」のムーブメントを牽引する経済学者のグレン・ワイル氏。二人の共著 Plurality: The Future of Collaborative Technology and Democracy (2024年刊)では、技術の力によって多様な人々を結ぶためのビジョンを示している場所として、未来館が言及されています。今年初めに未来館を訪れたワイル氏は常設展示「老いパーク」について、多元的な社会やその包摂性の可能性を示している点に感銘を受けたと言います。
また、「複雑な世界を複雑なまま生きることはいかにして可能か」という重要な問いを日本から投げかけるのは、著書『なめらかな社会とその敵』(2013年刊)によって、複数形の未来を実現する技術の在り方をいち早く提起してみせた鈴木健氏です。
未来館からは、2025年春公開予定の常設展示「量子コンピュータ」の企画を担当する小沢淳が登壇します。まさにゼロイチを超えた新たな世界をひらく量子コンピュータによって、テクノロジーと社会はどんな関係を結ぶことになるでしょうか。
貨幣・投票・法といった社会のコアシステムを情報テクノロジーの支援のもとで変革するための道筋はどのようにして描けるのか。この4人の講師によるセッションから、必ずやそのヒントがつかめるはずです。多元的な未来を体感する一日限りの夏期講座、ふるってご参加ください。

『WIRED』日本版のイベント案内はこちら:https://wired.jp/article/wired-university-and-miraikan/外部サイトへ移動します

スピーカー

グレン・ワイル | GLEN WEYL の写真

グレン・ワイル | GLEN WEYL

経済学者。マイクロソフト首席研究員。『WIRED』US版の「次の25年をかたちづくる25人」に選出される。次世代の政治経済を志向するグローバルな社会運動「RadicalxChange」を運営中。共著に『ラディカル・マーケット 脱・私有財産の世紀』がある。

オードリー・タン(唐鳳) | AUDREY TANG の写真

オードリー・タン(唐鳳) | AUDREY TANG

台湾初のデジタル担当政務委員大臣を勤めた。8歳から独学でプログラミングを学ぶ。中学校を中退後、15歳でプログラマーとして仕事を始め、19歳の若さでシリコンヴァレーで起業した。その後、アップルで顧問などを務めた後、2016年に蔡英文政権に入閣した。

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鈴木 健

1998年慶應義塾大学理工学部物理学科卒業。2009年東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。専門は複雑系科学、自然哲学。東京財団仮想制度研究所フェローを経て、現在、東京大学特任研究員、スマートニュース(株)代表取締役会長。

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小沢 淳

日本科学未来館、科学コミュニケーションスタッフ。コンピュータメーカー、未来予測系シンクタンクを経て現職。専門は情報工学。これまでに手がけた展示は、「計算機と自然、計算機の自然」(落合陽一氏監修)、「未来逆算思考」(大垣眞一郎氏監修)など。現在は、量子コンピュータの展示(2025年春公開予定)を担当。

モデレーター

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松島 倫明

『WIRED』日本版 編集長。内閣府ムーンショットアンバサダー。NHK出版学芸図書編集部編集長を経て2018年より現職。21_21 DESIGN SIGHT企画展「2121年 Futures In-Sight」展示ディレクター。訳書に『ノヴァセン』(ジェームズ・ラヴロック)がある。東京出身、鎌倉在住。

開催概要

開催日時
7月26日(金)14:00〜16:00(受付開始13:30)
開催場所
日本科学未来館 7階 未来館ホール
参加費
無料 (常設展やドームシアターの鑑賞は別途有料です)
参加方法
【事前申し込み制】(抽選)

※本イベントのお申し込みには、Miraikan IDへのご登録が必要です(登録無料)。
※Miraikan IDにご登録後、「Miraikan IDマイページ」→「限定イベント」より、ご希望のイベントにお申し込みください。
※保護者がお子様のイベント参加申込を行う場合は、保護者の方のお名前でMiraikan IDに登録いただいたうえで、お子様の名前を家族設定で追加してください。


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申込期間
2024年7月12日(金)17:00~7月19日(金)
当選人数
20人
使用言語
日本語・英語(同時通訳つき)
字幕の視聴について
音声認識字幕アプリ「UDトーク」による日本語のコミュニケーション支援をおこないます。
※UDトークは無料でご利用いただけるアプリです。
※音声を文字に変換する際に、一部変換間違いが発生する場合がございます。ご了承ください。
※当日会場にて、トークルームをご案内します。
主催
WIRED、日本科学未来館
お問い合わせ先
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(開館日の10:00~17:00)
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