
「夏」→「暑い」→「プール」→「アイス」・・・・。ある単語から、連想される単語を次々と書きつらねたものを、言語学の視点からみると、その人の考え方や、どんな人生を過ごしてきたかなどのヒントが詰まっているそうです。こうした「言葉の連想」の特徴を利用して、ある言語での言葉の選び方や使い方を探る、世界的な研究プロジェクトが始まっています。
先行する研究では、「自由」という単語から、英語では「独立」「権利」、中国語では「生活」「金銭」といった単語がよく連想されました。言葉の連想には、その言語圏の文化や政治的・歴史的背景が関係していることがわかっています。日本語についても研究が進むと、私たちがこれまで気づかなかった意外な関係性が見えてくるかもしれません。
本イベントに登場いただくマリア・テレギナさんは、日本語の単語連想からその背景にある人々の文化的特徴を調べる研究者。既存の辞書では説明できない、個人個人の文化や経験にもとづいた“心の辞書”を作ることを目指しています。これまで外国語の研究でわかってきたこと、言語連想からマリアさんがめざす日本語との新しいかかわり方などのお話を伺いつつ、参加者のみなさんにもイベント中、アクティビティを通して「言葉の連想」を行ってもらいます。身近な日本語と、わたしたちの深い結びつきを解き明かすプロジェクトに参加して、みなさんの“心の辞書”をのぞいてみませんか。
ゲストスピーカー

マリア・テレギナ
東京大学 国際高等研究所 東京カレッジ 特任助教
国際プロジェクト“Small World of Words”⽇本版「言葉のネット」担当研究者
2020年 オックスフォード大学 東洋学 博士課程修了。
主な研究分野は⽇本語学、認知⾔語学、デジタル・ヒューマニティーズ。
オックスフォード⼤学、オックスフォード・ブルックス⼤学にて⽇本語講師を務め、「外国語としての⽇本語教育におけるメンタルレキシコンと⾔語連想ネットワーク」に関心を持つ。
企画・ファシリテーション

夏 イゼン
日本科学未来館 科学コミュニケーター

櫻井 あゆ子
日本科学未来館 科学コミュニケーター

竹腰 麻由
日本科学未来館 科学コミュニケーター
開催概要
- 開催日時
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2022年8月20日(土)13:30~14:00、15:00~15:30
※各回とも同じ内容
- 開催場所
- 日本科学未来館 5階 コ・スタジオ
- 対象
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中学生以上推奨
Webアクティビティ(回答時間5-10分程度)は、12歳以上対象
- 参加人数
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30人(立ち見も可)
※コロナ感染状況により、密集を避けるためのお声がけをする場合があります。
- 参加費
- 入館料のみ
- 字幕の視聴について
- 本イベントでは、音声認識字幕アプリを使用し、イベント会場に字幕を表示いたします。
- 主催
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日本科学未来館
東京大学国際高等研究所 東京カレッジ
- お問い合わせ先
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日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(開館日の10:00~17:00)
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