
ある文字にいつも同じ色を感じる、音に色があるように感じる。ものを食べて、その味に形を感じる……皆さんは、このような感覚を持ったことはありますか?
あるひとつの感覚に加えて、他の感覚が引き起こされる現象を「共感覚」といいます。共感覚には先ほど挙げたようなもの以外にも様々なタイプがあり、その種類は数十とも百を超えるとも言われています。人口の数%の人が、こうした共感覚を持つといわれておりますが、どのような影響で共感覚を持つようになるのか、まだはっきりとしたことはわかっていません。
共感覚を持つ人とそうでない人の脳にはどんな違いがあるのでしょうか? 東京大学国際高等研究所 ニューロインテリジェンス国際研究機構で脳の発達を研究するヘンシュ貴雄さんやツァイ・ミンボさんらは、脳の発達に伴って、文字を認識する領域、色を判別する領域、などと専門化されていく脳の境界が、共感覚を持つ人の脳ではあいまいなまま成長していると考え、脳の発達の違いに注目して調べようとしています。脳の発達についての研究が進むことで、個性がどのように生じてくるか分かってくるかもしれません。
このオープンラボでは、文字に色が見えるような種類の共感覚を持つかどうか、文字の色を選んだり、音を聞きとったりする実験を行います。また、共感覚について調べることで、脳科学に関するどんな新しい発見があるのか、当日実験を行う研究者から直接お話を聞くこともできます!

実験概要 (所要時間:25分程度)
- 事前説明|実験の概要と流れの説明を聞きます。
※同意後も、いつでも実験への参加を中断できます。 - 実験|タブレットを用いて回答を行います。
①アンケート|年齢や性別、個人情報に関するアンケートに回答します。
②実験|文字に感じる色を答える実験と、音を聞き取る実験に回答します。 - 研究者とのお話|実験についての疑問や、研究のこれからについて研究者とお話します。
※このイベントは、常設展示「ビジョナリーラボ 知脳を〇〇する-脳をみて、脳をつくる研究者たち」に関連したイベントです。本イベントの他に、乳幼児の言語発達に関するイベント(要申し込み)も実施しますので、ご興味のある方は以下のリンクをご参照ください。
実施研究者

ヘンシュ 貴雄
東京大学国際高等研究所 ニューロインテリジェンス国際研究機構 機構長
ハーバード大学教授; 脳の発達臨界期の専門家

ツァイ ミンボ
東京大学国際高等研究所 ニューロインテリジェンス国際研究機構 主任研究者
心理学者; 認知神経科学者
イベント設計・科学コミュニケーションデザイン

鎌田 芽生
日本科学未来館 科学コミュニケーター

佐久間 紘樹
日本科学未来館 科学コミュニケーター

松谷 良佑
日本科学未来館 科学コミュニケーター
開催概要
- 開催日時
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2021年11月3日から12月26日までの土日祝(11月20日、21日を除く)
10:45~11:10
11:15~11:40
11:45~12:10
13:15~13:40
13:45~14:10
14:15~14:40
14:45~15:10
15:15~15:40
15:45~16:10
16:15~16:40
※ 当日先着順で、会場受付にて整理券を配布します。
- 開催場所
- 日本科学未来館 3階 実験工房
- 対象
- 6歳以上
- 参加人数
- 各回4~5名
- 参加費
- 参加費は無料ですが、常設展の入館料が必要です。
- 主催
- 日本科学未来館、東京大学国際高等研究所 ニューロインテリジェンス国際研究機構
- 協力
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ダフニ マウラ(マックマスター大学 教授)
ジャネット ワーカー(ブリティッシュコロンビア大学 教授)
横澤 一彦(東京大学 教授/一般社団法人共感覚研究所)
浅野 倫子(立教大学 准教授/一般社団法人共感覚研究所)
- お問い合わせ先
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日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)
お問い合わせフォーム
感染症対策について
参加者の入れ替わりのタイミングで触れたものはすべて消毒をおこないます。
出来る限り距離をとり、消毒・マスクの着用を徹底しております。