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"さわる"をテーマに、研究者のトークと、参加者みんなでとりくむワークショップがセットになったイベントです。
皆さんはふだんの生活の中でどんなものに"さわって"いますか?スマートフォン、洋服、食材など、私たちは日々さまざまな物に触れて生活をしています。
実は"さわる"の奥には、人間の感覚を支える繊細なメカニズムが潜んでいます。例えば、ある物の"さわり心地"を知りたいとき、多くの方が手、とりわけ指を使って物に触れます。なぜでしょうか? それは、指の腹には多くの触覚センサーがあるため、より正確に表面のでこぼこや滑り具合などを感じることができるからです。
このイベントでは、"さわる"という身近な行動に焦点を当て、"さわる"ことで得られる情報とは何か、それは"見る"とはどう違うのかなどを体感的に考えていきます。イベント終了後には、当たり前だった世界の見かたが一つではないことに気づくとともに、新たな感覚の世界がひらかれているかもしれません。
"さわる"という身近な行動を、人間工学の視点から解き明かしていきます。お迎えするのは、素材メーカーの技術者から視覚障害者のための機器開発の道へと進んだ異色の触覚研究者・土井幸輝氏。指の感覚をトレーニングするための装置など、"さわる"のプロである土井氏が開発した機器を実際にさわりながら、触覚の奥深さをたっぷりご紹介いただきます。
土井 幸輝氏
(国立特別支援教育総合研究所 主任研究員)
1975年生まれ。早稲田大学理工学部応用化学科卒業。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。博士(人間科学)。材料の特性を活かした視覚障害者向けの支援機器、日常生活用具の開発及び評価研究に従事している。また、近年では共用品の普及を支える研究活動も行っている。
身近な物を題材に、1人の脳内で無意識に行われている感覚情報の処理を、みんなで体験するワークショップです。例えば目の前にある2種類の砂。どちらの砂粒が「より細かい」でしょうか? 参加者の皆さんを「見る(視覚)」チームと「さわる(触覚)」チームに分け、それぞれが砂を「見るだけ」または「さわるだけ」によって判断するというミッションに挑戦していただきます。このワークショップは土井氏の監修により日本科学未来館で開発しました。
13:30~14:30 トークセッション「触覚バンザイ! ~"さわる"から広がるもう一つの世界」
14:35~15:00 ワークショップ「"さわる"×"みる"で、何がわかる?」
※トークセッションのみ、またはワークショップのみの参加も可能です。ワークショップのみの場合、14:35までに会場にお越しください。
※ワークショップの進行は日本科学未来館の科学コミュニケーターが務めます。
伊藤健太郎、綾塚達郎(日本科学未来館 科学コミュニケーター)