Miraikanストーリー
ともにつくる挑戦
CO-CREATION STORY

タイトル「1 Miraikan マインド 挑戦」

解説

≪BGMが流れる。沢山のパネルに映る地球の映像。目まぐるしく切り替わる。
ズームアウトし、吹き抜けに浮かぶ大きな地球型のディスプレイ「ジオ・コスモス」の姿を映す。
球体を覆う無数のパネルに映像が映し出されている。
ジオ・コスモスを背景に「Miraikan ストーリー ともにつくる挑戦 CO-CREATION STORY」のタイトルが表示される。
ディスプレイが、地球型のイラストに変わる。
地球が何分割かされ、それぞれの空間で人々が活動している。
展示物を見ている人たち、マンモスの展示や重機を操縦する人、議論をしている人たちなど。
イラストを背景に「Miraikan Mind Challenge」「1 Miraikan マインド 挑戦」のテロップが表示される。≫

ナレーション

2001年に誕生した、日本科学未来館。
科学技術を文化と捉え、未来を考えるための場所として誕生しました。

解説

≪湾岸地域に建つ、日本科学未来館の外観。全面ガラス張りの大きな宇宙船のような形をしている。
オレンジ色の光が建物を照らす。建物にズームインしていく。≫

テロップ

岩田一彦
事業部長(設立時準備室メンバー)

岩田のインタビュー

「未来館の始まりは、1995年に科学技術基本法ができて。『科学技術創造立国』という方向性を見定めて、まさに科学技術に莫大な投資をしていこうという流れが生まれた年ですね。そこで、このままでただお金を消費するだけでいいのかというのはJSTの中にも私にもあって。やっぱり 、それを国民に還元するような、あるいは国民と対話するような機能がどうしても必要になるだろうという流れがあって、その中で未来館という施設をつくって、そういう活動を始めたいというのがもともとのコンセプトだったんですね。」

解説

≪会議中の映像。口の字形式に置かれた長机で会議をする人たち。
中央で初代館長の毛利衛が話している。
壁や天井に組まれた鉄筋の前で作業車に乗って工事をする人たち。
実験室のような場所で話す、ノーベル化学賞受賞者。白衣を着た参加者が聞いている。
未来館がオープンした時の様子。
外で入館を待つ人の行列ができている。館内も大勢の人が見学の順番を待っている。
室内。机の前でスーツ姿の男性、岩田が話している。
オープン時の映像。未来館のシンボルマークのパネルの前に、館長の毛利衛とアシスタントの女性たち。毛利がパズル状になったシンボルマークの最後のピースをはめる。拍手する来館者たち。≫

解説

≪BGMが変わる。≫

テロップ

中村桂子
総合監修委員

中村のインタビュー

「実は未来館が始まる前から、毛利さんが館長をお引き受けになるかどうかということをお考えのときに相談にいらしたんです。そういうことをやりたいのだけれど、どんなふうに考えたらいいだろうというようなことを、ご相談にいらしたのね。名前からして『科学』で『未来』と付いてますから、今ある科学を単純に宣伝するのではなくてね、自分たちで考えていく場所にしていただくといいなというふうに思って。」

解説

≪白いシャツにニットを着た女性、中村がノートパソコンの画面越しに話している。
オープン時の映像。毛利が未来館のシンボルマークのパネルの前で、マイクを手に男性と話している。そばにスーツ姿の女性、小さいロボットを抱えた女性もいる。
日本科学未来館開館式典の様子。掲げられた看板の下、スーツ姿の男性や女性たちがテープカットをする。多くの来館者が見ている。≫

テロップ

毛利 衛
初代館長

毛利のインタビュー

「今まで科学と未来というのはなかなか相容れなくて。未来というとSFになってしまうんですね。
それで、未来館という言葉はなかなか科学になじまなかったのですけど。今や、未来も科学で扱えるようになった。
スーパーコンピューターたくさんのビッグデータを扱えると同時に、AIを使って、さまざまな人間の行動様式まで未来に向けて分かるようになった。
コロナの大変な今世界中に影響を与えてますけども、そういう類のゲノム解析からくる微生物の理解の仕方、ウイルスとの関係もすごく分かるようになった。未来も科学技術に入るようになって、今、ようやく皆さん気づいたのだと思いますね。」

解説

≪机の前で話す男性、初代館長の毛利衛。紺色のスーツに黄色のネクタイ姿。
地球型のディスプレイ「ジオ・コスモス」が映る。
毛利が話しているそばで、岩田も聞いている。
「ジオ・プリズム」の展示モニターが、AR技術を使って表した地球を映し出す。
真っ暗闇の中で無数の光の粒が動き回る。
人間にそっくりな、着物を着た女性のアンドロイドが動いている。
いくつかのディスプレイに映った人の顔が次々と別の人の顔に移り変わっていく。
宇宙飛行士のような格好のヒューマノイドロボット「ASIMO」が踊るように歩いている。
「細胞たち研究開発中」の展示。タッチパネルに細胞の断面図と名称が映っている。
展示された遺伝子構造の模型。
インターネットのしくみを再現した展示。巨大なピンボールマシンのような装置が並ぶ。≫

解説

≪BGMが変わる。≫

ナレーション

20年の歴史のなかで、さまざまな挑戦と苦難を乗り越えてきた日本科学未来館ですが、2009年には、存続が危ぶまれたこともありました。

解説

≪青空の下、未来館の外観が映る。
イラスト映像に変わる。アンバランスに積まれたMIRAIKANのアルファベット。アルファベットを支えようとする人や文字を持つ人、話している人。≫

毛利のインタビュー

「事業仕分けという言葉を聞いたことがあると思うのですけど。本当に未来館が必要だということを多くの人たちに理解してもらうのは、そう簡単ではなかったんですね。」

解説

≪球体ディスプレイに上映された青い地球に光が走っている。
朝日新聞社提供の写真。毛利が、グラフのボードを指し、説明している。≫

岩田のインタビュー

「触媒という言い方をよくしてましたけど、中心にいて、あっちからこっちへスイッチをしていくような、そういう役割を担っていくものになりたいという思考があって。運動体とも言ってましたけど。そういう役割を担いながら、ムーブメントを大きくしていきたいという、そういうものだっていうのが裏で脈々と流れていたのですけど。」

解説

≪岩田がジェスチャーをまじえて話す。
インターネット物理モデルの展示のイメージ映像。
展示装置のレールの上を白い玉と黒い玉が転がっていく。≫

毛利のインタビュー

「先端ということはね、多くの人に理解してもらえない。当時インタープリターという。あるいは今は科学コミュニケーターと言いますけども。伝えることができる専門家も一緒に人材育成をしよう、ということも画期的だったと思いますね。」

解説

≪当時の映像。ホワイトボードの前で説明する人。8名ほどの人たちが座って聞いている。現在の映像。室内。Miraikanのロゴがついたユニフォームを着た人たちが話し合っている。
毛利が話す。≫

ナレーション

館長の毛利衛は常に、失敗を恐れるなとスタッフたちを励まし、彼らの挑戦を見守り続けてきました。

解説

≪館内の地球ディスプレイ。
「こちら、国際宇宙ステーション」の展示に書かれた「毛利衛 STS47,99」というサイン。
ジオ・コスモスを取り囲む回廊「オーバルブリッジ」を毛利が歩く。≫

毛利のインタビュー

「ひとつは働きがいがあるかどうか。もうひとつはそれを楽しんでるかどうか。で、能力に挑戦してるかどうか。すごく新しいものが生み出されたというのはね、それぞれの人が楽しんで作ろうと思ってくれたからかなと思います。国の組織ということでね、新しいことをするというのは、今までの例がないということで難しいことが多いですね。でもそういうものを一旦乗り越えると、それがほかの同じような施設にも波及するのでね。」

解説

≪毛利が話すそばで聞いている岩田。
「計算機と自然、計算機の自然」のシンボル展示。構造色印刷という方法で作られた青い蝶「モルフォチョウ」が羽を広げる。
母体の中で胎児が成長していく様子を細かく説明した展示。
全面に青く光るLEDライトをつけた、ミニタワーのようなロボット「ピーコック」。ピーコックが展示フロアで人混みを避けながら動いている。キーボードで操作している研究者。
座った状態で移動できるイス型のパーソナルモビリティ「UNI-CUB」に乗っている人の足元。
「未来逆算思考」の展示。説明書きに「10年後」「20年後」などの表示。
「細胞たち研究開発中」の展示。ミニシアター入り口上の電子表示板に、人の形のような物が表示されては消えていく。
イラスト映像。アンバランスに積まれたMIRAIKANのアルファベット。アルファベットを支えようとする人や文字を持つ人、話している人。≫

岩田のインタビュー

「そういう関係を作るのは、未来館だけではできないので。そういうところもよく認知してもらえるように、さらに強化しなきゃいけないかなと思っていますね。」

解説

≪未来館の外観が映る。
岩田が話す。
ジオ・コスモスに刻々と変化する雲の様子が映っている。≫

解説

≪Miraikanのロゴで映像が終了。≫