2013年3月9(土)ー>6月24日(日)

おかね道アプリ配信!実験+特別講義でおかね道を極めよう!

あなたの本当の姿が、会場の実験で明らかに!実験場のご案内はこちら

 

「おかね堂」Web実験に挑む!

いざ、おかね道へ!

そ このあなた。毎日、お金をなにげなく使っていませんか。お金に一喜一憂していませんか。何度も同じ失敗を繰り返していませんか。今日のランチやお小遣い、ローン返済に保険に年金。あなたのお金の使い方には、あなたの判断や行動の“クセ”が現れる。あなたの人間性はお金の動きに姿を変えて、社会に思わぬ影響を与えている……まずは、あなたの本当の姿を10の実験にうつし出してみませんか?いざ、お金と正面から向き合うための心構え——おかね道(どう)を身につけるべし!

ようこそ、科学×経済学の実験場へ。

私たちの生活に深くかかわるお金。お金はときに人をふりまわし、日々の波瀾万丈を生みだします。

本展では、お金の使い方に現れる人間の“クセ”(一人ひとりがもつ選択と行動の特性)を、まずは10の実験であぶり出します。そしてこれらの実験結果から、それぞれのクセが脳や心のどのような働きから生まれるのか、さらに、私たちの何気ない選択や行動が社会にどのような影響を与えているのかを解き明かしていきます。
これまで意識していなかった自分自身の姿をあらためて見出すとともに、お金と正面から向き合い、行動するための心構え——「おかね道(どう)」を身につける企画展です。

本展の総合監修は、日本の行動経済学の第一人者である大竹文雄氏(大阪大学)。本展の背景には、自然科学と社会科学の研究者が領域を越えて手をとり合い、現代社会の具体的な問題解決にとりくもうとしている動きがあります。
脳科学、心理学、ゲーム理論、物理学、経済学の力を結集し、一人ひとりの足もとを見つめることから、社会のしくみを考え直そうという新たな研究の潮流を伝えます。

自分という人間がこれからお金とどう付き合っていくべきか。おかね道の実験場をめぐる体験によって、未来への手がかりが見えてくることでしょう。

会場構成

会場に出現するのは、ある架空の町。
この中に、さまざまな分野の先端研究を体験できる10の「実験場」が並び立っています。

実験場① 銀行ATMコーナー~ホモエコノミカスの実験場~

まずATMで行なうのは、ある分配ゲーム。あなたは相手からの提案を受け入れる? 断る? このシンプルな選択によって、お金に関して自分がどのくらい“合理的”なのかをチェック。さあこの実験での判定が、「おかね道」の始まりです!

実験場② ショップ~ヒューリスティクスの実験場~

深く考えずに「これだ!」と選ぶと、間違えることがあります。 カウンターでスタンプを押しながら答えていくのは、宝くじの選び方やおこづかいの使い道。さてあなたのその判断は、何が原因で間違っていたのでしょう?

実験場③ 噴水ひろば~同調伝達の実験場~

公園でよく見かける噴水広場。この光景と、「バブル経済」や「リーマンショック」との間には、いったいどんな関係が? 歴史上くり返されてきた経済の混乱の根っこには、あなたの何気ない行動があるのです。

実験場④ 幸福ミニシアター~認知的不協和の実験場~

ほしい物が手に入らない時、あなたが無意識にとる行動とは? 画面の質問に答えると、あなたの回答に従って脳の模型が点滅。人間の意思決定に関する研究の最先端をかいま見つつ、最近話題の「幸福度」へと考察を深めます。

実験場⑤ かみしばい公園~アンダーマイニングの実験場~

ここでは紙芝居が始まります。空き地で騒ぐ子供たちを追い払おうと、おじさんが考えた“あんな手”や“こんな手”。さて効果があるのは? お金がどのように人間のヤル気を左右するかを知っているあなたなら、正解するはずです!

実験場⑥ 運命のゲート~現在バイアスの実験場~

異なる金額のお金について、「どちらがほしいですか?」と書かれた2つのゲート。回答を選びながらくぐっていくと、ふいに突きつけられる判定結果。人間とはかくも○○に弱い生き物なのでしょうか?

実験場⑦ カジノ~プロスペクトの実験場~

次はカジノで賭けに挑戦!そこから判明するのは、リスクに対するあなたの態度。この実験の背景となるのは、行動経済学の有名な基礎理論です。それにしてもこのカジノに登場する謎のギリシャ人ディーラーとは、いったい誰?

実験場⑧ 顔ハメ名所~ベキ分布の実験場~

サイコロをふるだけの単純な実験。しかしそこから、市場経済や自然界を貫く恐るべきスケールの事実が明らかに。“個人とお金の関係”を問うことから始まった「おかね道」の実験は、次第にその範囲を社会へと広げます。

実験場⑨ ヨヨイノヨイ演芸場~社会的価値志向性の実験場~

お金やダイヤを誰かと分け合う場合、あなたならどう配分する? 「ヨヨイノヨイ!」のかけ声とともに、あなたの好む配分を次々に回答。その結果、明らかになるのは……。公平・不公平を生物学的に解説した漫才も必見です!

実験場⑩ おまつり境内~社会的ジレンマの実験場~

見知らぬ相手と対面に座って実験スタート! 相手がどう出るかによって、あなたの所持金が変化。さてあなたはどこまで相手を信頼できる? 公共財への投資問題をシンプルに再構築した実験で、現在の社会問題を浮き彫りにします。

スタンプを押したり、書き込んだりしながら実験結果を記録していく通帳型の手帖。中にはおかね道の町で使える「ミライマネー」もセット。完成した手帖には、あなたの本当の姿がうつし出されます!

「おかね道」の極め方

一、実験に挑む!

実験場に入ったら、まずは日常の場面で、あなたのお金の使い   方を試す実験に参加。実験はゲーム感覚ながら、第一線の研究   で使われている手法をベースにしたものです

二、タネ明かし

実験結果から明かされるのは、あなたの選択や行動の意外な「クセ」(傾向)。あなたがお金を使うときの脳や     心の動きを、先端科学の研究成果をもとに解説します。

二、タネ明かし

一人ひとりの行動のクセが、実はさまざまな社会問題につな    がっています。科学で解き明かされた人間の性質を、あなたの日常や社会のしくみづくりにどう生かせばいいでしょう?

「人間行動から考える社会制度のつくり方」

津田大介(ジャーナリスト)×大竹文雄(経済学者・本展総合監修)

本展では、お金の使い方に表れる私たち人間の性質がいかに社会に影響を与え、かたちづくっているかを来場者に発見していただきながら、これらの人間性を認めて社会制度設計に折りこむことで、より現実的で柔軟な社会制度がつくれるのではないかという視点を伝えています。
本イベントでは、この視点―先端科学が明らかにする人間性をもって、旧態依然たる社会制度を見直し再構築すること―をテーマに、社会にむけて発信・行動するジャーナリスト津田大介さんと本展総合監修の大竹文雄氏が深く掘り下げていきます。

当日スケジュール

  • 18:30~ 受付
  • 18:30~19:30 企画展「波瀾万丈!おかね道」自由見学
  • 19:30~20:45 トークイベント
  • 日時: 5月27日(月)18:30~20:45(終了しました)
  • 場所: 本展会場内(1階企画展示ゾーンa)
  • 定員:20名
  • 参加費:無料
  • 申込方法:「イベント申込フォーム」よりお申し込みください(先着順)

プロフィール

津田大介
ジャーナリスト/メディア・アクティビスト

1973年生まれ。東京都出身。早稲田大学社会科学部卒。大阪経済大学客員教授。一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)代表理事。ソーシャルメディアを利用した新しいジャーナリズムやメディアビジネスをさまざまな形で実践。2011年9月より週刊有料メールマガジン「メディアの現場」を配信中。

大竹文雄
大阪大学社会経済研究所教授・付属行動経済学研究センター長
1961年生まれ。京都大学経済学部卒、大阪大学大学院修了。経済学博士。専門は行動経済学、労働経済学。2008年日本学士院賞受賞。主な著書に、サントリー学芸賞受賞『日本の不平等 格差社会の幻想と未来』(日本経済新聞社)、『競争と公平感』(中公新書)など。最新刊に『脳の中の経済学』(共著・ディスカバー携書)。

「入門! おかね道」

為末大×大竹文雄(経済学者・本展総合監修)

私たちの日々は、あらゆる物事への選択の連続です。そしてそんな私たちひとり一人の選択が、社会をつくっています。しかし人間とは、しばしば道理の通らない選択や無意識の行動をとり、あとになって「なぜあの時......」と後悔してしまいがちな生き物です。私たちの不合理・無意識な選択の理由はどこにあり、そんな自分自身とどう向き合えばいいのでしょうか――。よりよい選択のために己を知り、お金に向き合うための術(すべ)を身につけること、それが「おかね道」の本義です。
本イベントには、おかね道への入門者として"侍ハードラー"為末大さんが登場! 対する師範は、世の中の事象を経済学の視点から鮮やかに読み解く大竹文雄氏。スポーツとお金の意外な共通点――直感、計算、鍛錬、やる気、ごほうび、競争、公平感、ルールなどから、これからの社会のつくり方を探る、2人の刺激的な丁々発止にぜひお立ち会いください。

  • 日時:4月6日(土)14:00~15:30(終了しました)
  • 場所:1階シンボルゾーン
  • 参加費:無料
  • 申込方法:「イベント申込フォーム」よりお申し込みください
  • 協力:株式会社ダイヤモンド社、行動経済学会

プロフィール

為末大
1978年生まれ。男子400mハードル日本記録保持者。シドニー、アテネ、北京の三大会連続でオリンピックに出場。2012年に現役引退後は、アスリートの社会的自立を支援する団体や子供向けの陸上教室の立ち上げなど、陸上競技の普及を中心に多方面で精力的に活動している。最新刊に『走りながら考える』(ダイヤモンド社)。

大竹文雄
大阪大学社会経済研究所教授・付属行動経済学研究センター長
1961年生まれ。京都大学経済学部卒、大阪大学大学院修了。経済学博士。専門は行動経済学、労働経済学。2008年日本学士院賞受賞。主な著書に、サントリー学芸賞受賞『日本の不平等 格差社会の幻想と未来』(日本経済新聞社)、『競争と公平感』(中公新書)など。最新刊に『脳の中の経済学』(共著・ディスカバー携書)。

いざ実験!(1)
「あなたがそれを選んだ理由(わけ)」

講師:松元健二(玉川大学脳科学研究所・大学院脳情報研究科 教授)

講師補佐:
蓬田幸人(日本学術振興会特別研究員)
阿部嘉織好(東京工業大学大学院生)
青木隆太(日本学術振興会特別研究員)
杉浦綾香 (東京大学大学院生)

ファシリテーター: コドプロス・ディミトリス(日本科学未来館 科学コミュニケーター)

中の見えない3つのプレゼントの箱からどれか1つを選ぶとして、あなたがそれを選ぶ理由は何でしょう。確率を計算して? なんとなく直感で? そこには、あなたの知らない別の理由があるかもしれません。
本イベントの講師、松元健二氏は、やる気や好みが人間の意思決定にどう関わるか、fMRI(機能的磁気共鳴画像)で脳のはたらきを調べ研究しています。みなさんには「プレゼントの選択」「仮想の宝くじ」などの実験に参加していただき、その結果から、人間の選択の裏にある意外な法則を解き明かします。選択肢にあふれた世界で、そもそも私たちは自由にものを選んでいるといえるのでしょうか? 哲学的な問いにも迫ります。

  • 日時: 5月18日(土) 14:30~16:00(終了しました)
  • 場所:1階インフォメーションロビー
  • 参加費:無料
  • 申込方法:「イベント申込フォーム」よりお申し込みください

プロフィール

松元健二
独立行政法人理化学研究所脳科学総合研究センター研究員、カリフォルニア工科大学神経科学訪問研究員、玉川大学脳科学研究所准教授などを経て、2011年4月より現職。

いざ実験!(2)
「あなたがそれにだまされた理由(わけ)」

講師:坂井信之(東北大学大学院文学研究科 心理学研究室 准教授)
ファシリテーター:小宮山貴志(日本科学未来館 科学コミュニケーター)

あれが欲しい! これを買おう! 日々の消費生活で、あなたはいつも合理的に、自分が正しいと思ったものを手に入れていますか? あなたはそのつもりでも、実はだまされているかもしれません。特にだまされやすいもの、それは"食べ物"です。
本イベントの講師、認知行動科学の研究者である坂井信之氏は、視覚・味覚・嗅覚といった人間の感覚が、ものを選び買う行動にどんな影響を与えるのか、さまざまな企業と研究しています。イベントでは実際にみなさんに食べたり、においをかいだりする実験に参加していただきます。だまされるときの心のメカニズム、だまされるほうが幸せ? な話、そして本当に豊かな食生活とは何か。味と香りのプロフェッショナルである坂井氏に伺います。

  • 日時: 6月8日(土) 14:30~16:00(終了しました)
  • 場所:1階インフォメーションロビー
  • 参加費:無料
  • 申込方法:「イベント申込フォーム」よりお申し込みください

※本イベントは飲食を伴う実験を予定しております。それに伴い、同意の有無を確認させていただく場合がございます。

プロフィール

坂井信之
1969年生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科修了。日本学術振興会特別研究員、科学技術振興事業団科学技術特別研究員、神戸松蔭女子学院大学人間科学部准教授を経て、2011年10月より現職。

「集まれキッズ! おかね道」

子どもから大人まで、だれもが関わるお金の使い方。企画展「波瀾万丈! おかね道」で自分のお金の使い方のクセがわかったら、それを日常生活にどのように活かせるでしょうか? 科学コミュニケーターといっしょに考え、話し合うワークショップです。
まずは企画展会場へ! 10の実験のなかから、小中学生のお金にまつわる行動に直結した選りすぐりの実験を体験。先端研究にもとづく実験のタネ明かしは、科学コミュニケーターがわかりやすく解説します。 ついつい直感でものを買ってしまったことがある。あるいは目先の誘惑に負けてお年玉を使いきってしまったことがある。こうしたじぶんのクセを知った上で、かしこいお金の使い方ができる大人になりましょう。

  • 日時:4月20日(土)10:30~12:30(終了しました)
  • 会場:本企画展会場、オリエンテーションルーム1
  • 対象:小学校4年生~中学生 ※保護者の見学可
  • 定員:20名
  • 参加費:企画展入場券が必要
  • 申込方法:「イベント申込フォーム」よりお申し込みください
  • 協力:メリルリンチ日本証券株式会社

科学コミュニケーターと歩む、
"毎日のおかね道"

会期中毎日、科学コミュニケーターが未来館内のさまざまな場所で、あなたの"おかね道"のおともをいたします(原則として毎日開催します)。

ミニトーク「何を信じる? お金の選択」

3つの箱のギャンブル実験がうつし出す「あなたの選択」。その行動に潜む"選択の理由"を知れば、あなたは未来を賢く生きることができるでしょうか? 人間の意志・選択・行動の特性を紹介することで、私たちがお金と向き合う心構えを科学コミュニケーターの視点でお話しします。

  • 時間:14:30~14:45
  • 会場:企画展会場内
  • 参加方法:企画展入場券が必要

ミニ実験「いくら払う?」

常設展示フロアで科学コミュニケーターが行なっている、さまざまな実演。その一つをいま見終わったあなたに質問です。「いま見たものに、いくら払いますか?」
金額の書かれたボードへの投票結果から、あなたの行動特性を解説します。

  • 時間:13:00~13:15 / 16:00~16:15(土日祝のみ)
  • 会場:3階「未来をつくる」展示フロア
  • 参加方法:常設展示入場券が必要

Geo-Cosmos実演「おかねの惑星」

お金は現在の世の中に欠かせない便利な"道具"。一方で、お金は世界にさまざまな問題を生み出しています。地球ディスプレイGeo-Cosmos(ジオ・コスモス)を見ながら、二酸化炭素排出権取引、平均寿命と経済格差など、お金がかかわる世界規模の問題を地球サイズで紹介します。あなたが幸せを感じられる未来とはどんなものでしょう?

  • 時間:13:30~13:40
  • 会場:3階、5階展示フロア
  • 参加方法:常設展示入場券が必要
 

私の「お金度」

10の実験でうつし出される、自分自身の姿とは?
そして、実験結果は人によってどう違うのでしょう?

そのバリエ―ションを探るべく、職業から年齢、国籍までさまざまに異なる方々に、10の実験を体験していただきました。 実験後にお聞きしたのは、実験によって明らかになった「私」という人間の姿。そして、そんな自分だからこそ、お金についてこれからどんな心構えで向き合うかという「おかね道」。
皆さんも本展で10の実験を体験のうえ、ご自身の「おかね道」を表明してみてください。

糸井重里(ほぼ日刊イトイ新聞主宰)

だから…

自分がお金にどれくらい弱いのか、
何度も自分に問いかけることが大事なんです

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

どの実験でも、僕はあまり回答を迷わなかったんです。選択肢のなかから直感的にキッパリ決断したものが多かった。で、実験を終えてから「なぜそれを選んだのか」を問われると、意外に自分のなかにはっきりした理由があるんですよね。
例えば「賭け」の実験(実験場⑦)ではリスクに対してどう対処すべきか、経営者として理性的に判断していましたし、ほかの実験も選択の裏には判断の軸があります。「楽しい時間を過ごせるようにする」とか、「どうせなら"面白いほう"を選ぶ」とか......(だって「選ぶ」とは「運命をともにする」ことですから!)。
そういうわけで、「意外にもちゃんと考えている」人間であることがわかりました。それは、僕がこれまでお金に限らずいろんな物事について、「考えた回数」が多いからなんだと思います。

では、糸井さんが考える「おかね道」とは?

まず、「自分がお金に弱い」という事実を認めることです。お金に限らず、"色"についても(笑)。僕は、そのへんにある金や色には容易にはなびきません。それはときおり失敗しながら自分の弱さを認め、そのうえで少しずつ自分を変えてきたからです。自分がどれくらいお金に弱く、どれだけのお金を欲しているかを何度も自分自身に問いかけることで、ちゃんと考えて判断できる"技術"が身についていくはずです。
ただし僕はこの先とてつもなく大きな欲望に出会ったら、そのときはコロっといこうと決めているんですけどね(笑)。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

お金を動かすと、"お金以外のもの"も同時に動くんです。実はそっちのほうが大きいかもしれない。金もうけをしたかに見えて、"お金じゃないもの"を多く失うこともありますよね。お金を相手とどう分け合うかを選ぶ実験がありましたが(実験場⑨)、僕はそういう場面では、相手に多く与えるほうを選びます。自分の利益を相手に先に差し出すことで、"お金じゃない何か"が動きだすと考えるからです。
今は自分の利益ばかりをとろうとする人が多すぎるんじゃないでしょうか。みんなが少しずつ自己犠牲を払うようにすれば、よりよい世の中になっていくと思います。

プロフィール

糸井重里(「ほぼ日刊イトイ新聞」主宰)
1948年生まれ。1971年にコピーライターとしてデビュー後、作詞やエッセイ、ゲーム制作など幅広いジャンルで活躍。1998年には「ほぼ日刊イトイ新聞」(略して『ほぼ日』)をインターネット上に開設し、一日の総ページビューが約140万の有名サイトとなる。

田中沙織(脳神経科学者)

だから…

今、私の脳で何が起きているの?
その仕組みを知れば自分を客観視できるはず

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

私という人間のなかには、複数の「私」がいるんです。研究者としての私、主婦としての私。今回の実験では選択肢を前に、「研究者としての私ならこっち」「主婦としてならこっち」というように、選ぶものが分れるときは回答をかなり迷いました。研究者として使っている旧姓と、結婚後の姓と、2つの姓が競合する感じといいますか......。
この「ゆらぎ」は日々実感していたことではありますが、実験してみると改めてわかりますね。独身時代の私なら、もっとスパスパ回答できたかもしれません(笑)。

では、田中さんが考える「おかね道」とは?

「セルフモニタリング」につきます。自分が今どういう状況で、どういう経済行動をしているのかを、客観的に観察すること。
私は、人間が "目先の小さな利益" か "将来の大きな利益" かを選択する際の脳のはたらきを研究していますが、この研究を始めてから、研究者の目線でセルフモニタリングをするようになりましたね。「私いま、『時間割引率』(せっかちさの程度を捉える概念)が低いわ。『セロトニン』(脳内で働く神経伝達物質)足りてないかな?」とか(詳細は会場の実験場⑥で)。
何か行動をとる際、「いま自分の脳でどんなことが起きているのか?」という見方をすることで、より客観的に自分を観察することができるんじゃないでしょうか。
ただバーゲン会場で冷静に自分を客観視できるかどうかはわかりませんが......。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

お金を使うのは「人間」なんですよね。だからお金の問題が起きたとき、お金とともに、人間を見る必要があると思います。
たとえば借金を繰り返す人がいるなら、それは社会や経済の仕組みから考えるべき問題ですが、同時に「借金に頼る」という行動を生みだす人間の脳からもアプローチできる問題です。
社会情勢から生まれる人々の "不安" や "期待感" など、心理的な要因で株価が乱高下するように、お金の仕組みを動かしているのは人間です。お金を使う人間の心や脳のはたらきにも目を向けることが、お金とうまく付き合っていくことにつながるのではないでしょうか。

プロフィール

田中沙織(脳神経科学者)
大阪大学社会経済研究所 准教授
1976年生まれ。奈良先端科学技術大学院大学情報科学科博士課程修了。 (株)国際電気通信基礎技術研究所 (ATR)を経て、2009年より現職。研究テーマは、報酬に基づく行動学習・意思決定に関わる脳内メカニズムの解明。

毛利衛(日本科学未来館 館長)

だから…

お金に価値を置かない自分に、価値がある。
どの立場であろうと、この考えは貫きたい

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

最初は「私」個人として、本心で回答していたんです。「賭けの実験」(実験場⑦)では、もちろんバクチに出る選択をしましたし、実験場①で「相手からの提案を断る」という選択をしたのは、「むかついた」からです(笑)。
でも相手とお金を分配する実験(実験場⑨)では、日本科学未来館館長として「社会のために」「みんなのために」と考えて、思わず"良い子"の選択をしてしまうんですよね。個人としての選択と、館長としての選択......ふだんからいつも公私がせめぎあっています。

では、毛利さんが考える「おかね道」とは?

実はお金に関する決断は全部、妻に任せているんです。私自身は、お金じゃない世界を大切にしたいという気持ちをずっと持ち続けています。だから個人であろうと、館長であろうと、「お金に価値を置かない自分に、価値がある」という考えを貫きたいですね。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

日本人を行動させるモチベーションって何でしょうか。必ずしもお金ではないと思います。社会に役立つことで充実感を得る若者が大勢いることは、3.11以後を見ていると明らかです。でも今の社会では、お金を動かしていかなければ、みんなが幸せになれません。日本人的な価値観を大事にしながらも、お金をうまく活かすことを考える......そのバランスを見出すことが必要ではないでしょうか。

プロフィール

毛利衛(日本科学未来館 館長・宇宙飛行士)
1948年生まれ。理学博士。北海道大学助教授を経て、1985年に日本初の宇宙飛行士に選抜され、92年と2000年にスペースシャトル「エンデバー号」に搭乗。2000年日本科学未来館初代館長に就任。近刊に『宇宙から学ぶ―ユニバソロジのすすめ』(岩波新書)。

ディミトリオス(外資系銀行トレーダー)

だから…

信頼できないなら、出さない。
信頼できるなら、出す

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

実験中は相手の利益を考えず、とにかく自分の利益が多くなるよう選択しました。そもそも、直接知らない人のために自分のお金を出すのは控えたいです。税金もそう。出しても政府がうまく使ってくれるかどうかわからないでしょう? だったら自分でとっておきたいと思います。ちなみに「税金回避」はギリシャのナショナル・スポーツといわれているんです(笑)。

では、ディミトリオスさんが考える「おかね道」とは?

この先何が起きるか不確実だから、節約は心がけていますよ。具体的にはアプリで家計簿をつけているんです。初めに1ヵ月の予算を設定すると、日々の消費額が足されて予算の何%まで使ったかが棒グラフでわかります。こういう目に見える仕組みがあると、自分の行動を自分で律することができますね。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

お金をどうするかではなく、「政府をどれだけ信頼できるか」が鍵ではないでしょうか。政府が本当にちゃんと使ってくれるなら、みんなお金を出すでしょう。ギリシャでは政府を信頼できないから、人々はタダ乗りをする(=税金を回避する)、そして、どうせみんなタダ乗りをしているんだからと、政治家は適当な使い方をする......と、負のループに陥っている。
資本主義における競争は、お金をまわしていくうえで理想的なシステムだと僕は思います。ただ、うまく競争に乗れない人を支援する仕組みは必要ですよね。その役割を政府がきちんと果たすことができればいいんじゃないでしょうか。

プロフィール

コフォプロス・ディミトリオス(外資系銀行トレーダー)
1986年生まれ。ギリシャ・アテネ出身。アテネ経済大学を卒業後、日本に留学。明治大学大学院を修了し、日本にある外資系銀行でセールス・トレーダーを務めている。

宇野拓海(高校3年生)

だから…

僕なら、託児所と実験場に投資したい。
まだまだ足りていないと思うから

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

「やっぱりなあ」と感じたのは、「賭けの実験」(実験場⑦)です。僕の判定結果は「損失回避の傾向が弱い(=賭けに出ようとする)」だったんですが、確かにふだんから「ちょっと冒険したい」という気持ちがあります。たとえば食事の味付けで、タバスコを大量にふりかけるとか(笑)。
あとで聞くと、この実験をはじめ僕の実験結果は、ほとんど少数派タイプだったとか。常に人と違うことをしたがるヘンテコな自分の姿が出てしまったなあと思いました。

では、宇野君が考える「おかね道」とは?

会場の最後に「ミライマネー」(会場内で使うお札)を寄付するお賽銭箱がありますよね。僕は「託児コーナーをつくる」にお札を2枚、「新しい実験場を建てる」に1枚を入れました。自分自身の「おかね道」というとわからないんですが、ただ「教育と研究にもっとお金を使えばいいのに」ということは、いつも感じています。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

3年前の事業仕分けで「2位じゃだめなんですか?」と言って、研究費がカットされましたよね。僕は中学3年生でしたが、あれは本当にショックでした。もっと科学の研究に力を入れて、地球環境がよくなるようにがんばらなきゃいけないのにって。僕自身は、環境のために新しい素材を開発する化学者になるのが夢です。
それから保育園の待機児童のニュースなんかをみると、まだまだ教育への投資が足りないと感じます。「託児所」に寄付を入れたのは、「お前らに投資するんだから、将来ちゃんと社会のために返せよ」という思いです。ちょっとえらそうかな(笑)。

プロフィール

宇野拓海(高3・クラブMiraikan会員)
1994年生まれ。3月に都立高校を卒業し、4月からは理系大学を目指す予備校生に。小学校1年生から12年間にわたり未来館の会員組織に所属。

古市憲寿(社会学者)

だから…

個人に期待しても仕方ない。
お金を使って仕組みをつくるほうが大事です

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

僕は基本的に"現在志向"なんです。来年まで今と同じ場所で、同じことをしているかどうかなんてわからない。だから、直感的に「今、面白そう」と思ったものを選ぶし、他人に勧められたら、それに従います。世界には不確定要素が多すぎて、いくら考え抜いても将来のことまで自分でコントロールできないと思うんです。
その意味で、今回の実験の判定結果は「直感で決めやすい」(実験場②)から「他人に流されやすい」(③)、「目先の誘惑に負けやすい」(⑥)まで、あまり考えず、適当に流されて生きている自分がよく映しだされていますね(笑)。

では、古市さんが考える「おかね道」とは?

僕自身は、「幸福イコールお金」だと思っています。なぜなら世の中のほとんどのことは、意外とお金で解決できるからです。例えば時間が足りないときは、お金があれば移動手段を選ぶことができる。仕事や人間関係の悩みも、別の場所に移動してしまえば解決できるでしょう。一生困らないくらいのお金が目の前にポンとあったら、ほとんどの悩みは消えるんじゃないでしょうか。現在の社会はお金を基軸にできていて、しかもそれで世界が回っている。その意味で、お金とはいろいろな問題を解決できる汎用性の高いツールなんです。
「お金よりも心の豊かさが大切」という言い方は、好きじゃないですね。お金でこれだけの悩みが解決できてしまう以上、心の豊かさなどと言う前に、まずはお金のことを考えればいいんじゃないかと思います。「心の豊かさ」を考えるのは、お金の問題が解決した後で遅くありません。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

基本的に、個人に期待しても仕方がないです。人はジコチューであり、フリーライダー(他人の利益にタダ乗りをする人)です。そんな人に道徳を説いても限界がある。だから社会の仕組みで解決していくしかない、というのが僕の考えです。
例えばシリコンバレーでは、どんな資源ゴミでも1つのゴミ箱に入れればいいそうです。牛乳パックもペットボトルも分別しなくていい。分別は行政が担当し、分別する人を雇うんです。お金は必要になりますが、雇用を創出できるし、捨てる人にとっても負担が軽い。つまり世の中のいろいろな問題は、お金と仕組み(社会制度)を組み合わせることで、解決に導くことが可能なんだと思います。

プロフィール

古市憲寿(社会学者)
1985年生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程在籍中。専攻は社会学。有限会社ゼント執行役。現代の若者論をテーマにした著作を次々に発表し、若手論壇を代表する一人。NHK「NEWS WEB24」「ニッポンのジレンマ」などに出演。近著に『僕たちの前途』(講談社)。

辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)

だから…

「こういう使い方をして嬉しい?」と
お金自身に問いかけてみてください

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

意外と私はお金とフレンドリーな関係にあるみたいです。実験ごとに直感で判断しただけなんですが、結果を振り返ると、どうもお金が得られる方向に進んでいたようなんです。他人の行動に流されないとか(実験場③)、より多くのお金を受けとれるようガマンして待つとか(実験場⑥)......。それで、私って実は「お金引き寄せ系」だったのかなあと。
ふだん洋服やバッグはなるべくセールで買いますし、自分は貧乏性だと思っていたんですが、もしかしてお金に対してポテンシャルが高いのでしょうか(笑)。自分は貧乏だという囚われから抜け出すことが、第一歩かもしれません。

では、辛酸さんが考える「おかね道」とは?

目先の利益だけを考えたり、出すのを控えたり、というモードで行動すると、お金を引き寄せられなくなると思います。大富豪はよく多額の寄付をしますが、それは、出すことによって後で自分に返ってくることを知っているからなんですよね。私はまだまだですが、機会に恵まれたら寄付していきたいです。
税金や国民健康保険も「誰かのためになっている」という意味では寄付といえるのかもしれません。私はまだ貧乏性なので「高いなあ」と抵抗を感じてしまいますが、その躊躇をなくして潔く払えるようになれば、相乗効果で金運も上がると思います。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

お金って世の中を循環しているエネルギーなので、"物"というよりも"スピリチュアルな存在"という気がします。お金にも意識のようなものがあるんじゃないかなあと。だから、お金を使うとき「どういうふうに使われたいか」をお金に聞いてみるというのはどうでしょう。例えば買い物をするたびに、「こういう使い方して嬉しい?」とお金に問いかけていけば、答えが返ってくるかもしれない。そうすることで、よりよい使い方が見えてくる気がします。
お金を使う私たちでなく、お金自身が「幸せだ」と感じるような使い方をすれば、みんなもっと幸せになれるんじゃないでしょうか。

プロフィール

辛酸なめ子(漫画家・コラムニスト)
1974年生まれ。独特な画風と皮肉の効いたコラムで、雑誌やウェブに多数の連載をもつ。主な著書に『女子校育ち』(ちくまプリマー新書)、『女子の国はいつも内戦』(河出書房新社)、最新刊に『辛酸なめ子のつぶやきデトックス』(宝島社)。

ピース又吉直樹(芸人)

だから…

お金を「桃」だと思えばいいんです!

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

僕の実験結果は、「直感で決めやすい」「他人に流されやすい」「認知的不協和がある」「目先の誘惑に負けやすい」......。大竹文雄先生(本展総合監修・経済学者)によると、「お手本のような行動経済学の実験結果」だそうです。「つまり人間的ということですよ」と先生はおっしゃいますが、それ、芸人としてはどうなんでしょうね......。

では、又吉さんが考える「おかね道」とは?

人から「なぜそんなことにお金を使うのか」「なぜそこを切り詰めるのか」とよく言われます。生活費が月に10万円しかなくても、本やCDに何万円もかけるとか。だから損はしないよう、しっかりしなければと今日あらためて思いました。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

確かにお金は僕たちの生活を助けてくれる大事なものですが、そればかりを考えすぎると、しんどくなるんじゃないかな。
お金を相手とどう分け合うかを選択する実験がありましたが(実験場⑨)、もし誰かが全額自分のものにしたら、「まあ確かに生活に必要だから、そういう選択もあるよね」と周囲は許容してしまう。でもこれがお金じゃなくて「桃」だったらどうですか? 一切れを全部食べる奴がいたら、絶対に「お前、意地汚いぞ!」とたしなめますよね。一方で食べられたほうも「何で全部取るんだよー!」と怒るくらいで済む。
つまり、お金にそんなに前のめりになるなよってことです。お金を桃だと思うくらいの余裕をもって、「お金なんて、たまたまあればラッキー」くらいの付き合いができるといいと思います。

プロフィール

ピース又吉直樹(芸人)
1980年生まれ。よしもとクリエイティブエージェンシー所属。経済学の原理を紹介するNHK Eテレ「オイコノミア」にレギュラー出演しており、このインタビューは本展会場での番組収録の際に行なわれた。

為末大(元プロ陸上選手)

だから…

目先の誘惑に流されていないか?
将来の自分を想像し「今」を抑制するクセ

実験で明らかになったのは、どんな自分の姿ですか?

新しいことを切り開き、1人で戦う競技の世界でやってきました。だから、そういう気質が自分にあると思っていたのですが、違っていた。「この人には嫌われたくないから気前良くお金を出しておこう」、「この人とは二度と会わないだろうから自分がお金をもらってしまえ」という具合に、実験結果は意外にも保守的でした。僕は想像力が豊かなんですね(笑)。相手の気持ちを想像せずに行動はできません。

では、為末さんが考える「おかね道」とは?

今の練習が1年後、あるいは4年後の勝ちにつながると常に想像し、行動を抑制できるのがアスリートです。物事を判断する時、自分が目先の誘惑に流されていないか警戒するクセは、引退した今もついています。ところが実際の社会はアスリートの世界ほど勝ち負けがはっきりしていません。そのせいか、僕の感覚からすると驚くほどに、自分が弱いことを知っている人が少ない気がします。

これからの社会で、私たちはどんなふうにお金に向き合えばいいでしょう?

究極的には、お金は幸福を最大化するためのツールだと思います。しかし、「お金が増えること=幸せ」ではない。他人に寄付をしたり、子供に時間とお金をつぎこんだりするのは、自分の利得だけ考えると非合理な行動ですが、実はそれが幸せを生んでいることもあります。
幸福について考えると、社会の中でいろいろな役割をもつ自分――例えば、お母さんであり・ワーカーであり・NPOのメンバーでもある自分――をもつことも大事です。どれか1つがダメになっても他の自分が幸せを感じられれば、結果的に全体が保たれる。これは、不幸せにならないための合理的なシステムとして機能すると思うんです。

プロフィール

為末大(元プロ陸上選手)
1978年生まれ。男子400mハードル日本記録保持者。シドニー、アテネ、北京の三大会連続でオリンピックに出場。2012年に現役引退後は、アスリートの社会的自立を支援する団体や子ども向けの陸上教室の立ち上げなど、陸上競技の普及を中心に多方面で精力的に活動している。著書に『走りながら考える』(ダイヤモンド社)など。(写真:KUMON Kentaro)

 

開催案内

会期

2013年3月9日(土)~ 6月24日(月)

会場

日本科学未来館[東京・お台場] 1階 企画展示ゾーン
※交通案内はこちら

開催時間

10:00~17:00(本展への入場は16:30まで)

休館日

火曜日(ただし、祝日と春休み期間中は開館)

入場料

一般 大人1000円、18歳以下300円
団体(8人以上) 大人800円、18歳以下240円
iPhoneアプリをダウンロードしてお持ちいただくと、割引料金になります。
(一般 大人800円、18歳以下240円)
・クラブMiraikan会員の特典として、本展に無料でご入場いただけます。
詳しくはこちら
※常設展示もご覧いただけます。
※障がい者手帳所持者は当人および付き添い者一名まで無料、小学校未就学児は無料

主催・企画・制作

日本科学未来館

協力

株式会社ダイヤモンド社

特別後援

株式会社日本経済新聞社

後援

文部科学省、経済産業省、消費者庁、金融広報中央委員会、行動経済学会、
日本ファイナンシャル・プランナーズ協会

総合監修

  • 大竹文雄(大阪大学 社会経済研究所教授・付属行動経済学研究センター長)

監修協力:(五十音順)

  • 池田新介(大阪大学社会経済研究所教授)
  • 出馬圭世(カルフォルニア工科大学研究員)
  • 大槻久(総合研究大学院大学先導科学研究科助教)
  • 大沼進(北海道大学大学院文学研究科准教授)
  • 岡田章(一橋大学大学院経済学研究科教授)
  • 西條辰義(大阪大学社会経済研究所教授)
  • 齊藤誠(一橋大学大学院経済学研究科教授)
  • 佐倉統(東京大学大学院情報学環教授)
  • 定藤規弘(生理学研究所大脳皮質機能研究系教授)
  • 高橋英彦(京都大学大学院医学研究科准教授)
  • 高安秀樹(ソニーコンピュータサイエンス研究所シニアリサーチャー)
  • 竹内幹(一橋大学大学院経済学研究科准教授)
  • 田中沙織(大阪大学社会経済研究所准教授)
  • 筒井義郎(大阪大学社会経済研究所教授)
  • 中丸麻由子(東京工業大学大学院社会理工学研究科准教授)
  • 春野雅彦(情報通信研究機構脳情報通信融合研究センター主任研究員)
  • 東田陽博(金沢大学子どものこころの発達研究センター特任教授)
  • 平石界(安田女子大学心理学部講師)
  • 広田真一(早稲田大学商学学術院教授)
  • 松元健二(玉川大学脳科学研究所教授)
  • 村山航(カルフォルニア大学ロサンゼルス校研究員)
  • 山岸俊男(玉川大学脳科学研究所教授)
  • 渡邊克巳(東京大学先端科学技術研究センター准教授)
  • 渡部幹(早稲田大学日米研究機構准教授)

展示制作

  • 基本設計:ボストーク株式会社、海法圭、福島加津也
  • 実施設計・制作・施工:株式会社乃村工藝社、有限会社DENBAK FANO
    DESIGN、株式会社GKテック
  • 会場グラフィックデザイン:寺脇裕子、中西要介、濱祐斗
  • 会場イラストレーション:萩原慶、間芝勇輔、山口真生、ロビン西
  • アニメーション:伊藤ガビン、タナカカツキ、水尻自子
  • アニメーション音楽:とくさしけんご
  • 宣伝グラフィックデザイン:大岡寛典事務所
  • 宣伝イラストレーション:いぬんこ
  • ウェブサイト制作:合同会社アライアンス・ポート
  • iPhoneアプリ制作:合同会社アライアンス・ポート、株式会社ダイヤモンド社

これから実験を始めます。
深く考えず答えて下さい。

Q1. あなたはどちらがほしいですか?

Q2. では、次の場合はどうでしょう?

Q1、Q2ともに1000円を選んだあなた…

タイプ1

とにかく
せっかちですね!夏休みの宿題は、いつも後回しにしていませんでしたか?

解説

どちらの場合も1週間待ったほうが多くもらえるのに、待つことができませんでした。あなたはいつも目先の小さな利益を追いかける傾向があります。

Q1で1400円、Q2で1000円を選んだあなた…

タイプ2

目の前の誘惑には
弱いですね!ダイエット中でも、ケーキを見るとつい食べてしまいませんか?

解説

1年後なら1週間待とう思えたのに、「今日」と言われると同じ1週間が待てず、1000円を選んでしまいました。あなたは将来の利益はガマンして待てるのに、今すぐもらえる小さな利益が目の前に迫ると、誘惑に負ける傾向があります。

Q1、Q2ともに1400円を選んだあなた…

タイプ3

いつも先のことまで
考えていますね!老後のことまで考えて、きちんと貯金するほうでは?

解説

どちらの場合も一週間待って、多くもらうほうを選びました。あなたはいつでも目先の誘惑をガマンして、将来の大きな利益を選ぶ傾向があります。

Q1で1000円、Q2で1400円を選んだあなた

タイプ4

いざとなれば
ガマン強いですね!事前にはできない! と思いこんでも、いざとなるとがんばれるタイプでは?

解説

1年後では早くもらうほうを選んだのに、「今日」となると1週間待てました。あなたは自分では目先の誘惑に負けると思いこんでいますが、いざその時がくると、実はガマンできてしまう傾向があります。

実験のタネあかし

この実験は、お金についてのあなたの判断を問うことで、あなたの選択や行動にどんな“クセ”があるかを見抜くものです。調査研究では、約半分の人に「タイプ2:目の前の誘惑に弱い傾向」が見られます。実際、私たちは「ダイエットするぞ!」「禁煙するぞ!」とさまざまな誓いを立てますが、なかなか守り通すことができません。

なぜなのでしょう? 下の絵を見てください。遠くにいるときは木の向こうのビルが高く見えたのに、近づくと、目の前の木が高く見えてしまうことがありますよね。「タイプ2」で1年前には1400円を選んだのに、今になると1000円を選んだあなたの意思決定には、これと同じことが起きています。人間とは、長期的な利益よりも、その場の短期的な誘惑に弱い生き物なのです。

このように私たちは、あるバイアス(歪み)をもって物事を認識しがちです。では、そのとき脳はどのようにはたらいているのでしょう? 一人ひとりのバイアスが、日常生活や社会にどう影響するのでしょう?

この続きは「波瀾万丈! おかね道」の会場で、10の実験とともにお楽しみください!