開催概要
今年4月、食品中の放射性物質の規制値が厳しいものに改正されようとしています。
リスクの低減を望む消費者や作付け制限の影響を受ける生産者、あるいは規制値を定める中央政府や検査を実施する地方自治体……改正による影響や問題の捉え方は、立場や個人によってさまざまです。
私たちはこれから長期にわたって放射能とつきあっていかなければなりません。 さまざまな立場から食品放射能問題の最前線にたずさわる3人をお招きし、課題と解決方法を探ります。
【出演】
山本茂貴 [食品の安全を追究する科学者]
1954年生まれ。専門は食品の微生物学的リスク分析。BSEや食中毒などに対応して食品に潜むさまざまなリスク分析と安全対策づくりに取り組む。福島第一原発事故後の食品中の放射能基準値づくりを担当している。
道野英司 [食品の安全管理を担当する行政官]
1961年生まれ。前身の厚生省に1986年入省以来、食品の安全管理行政に携わる。放射能漏れ事故後、放射能汚染された食品管理のため、関係省庁、地方自治体とともに食品の放射能検査体制の構築に奔走する。
甲斐倫明 [放射線リスク・防護の専門家]
1955年生まれ。放射線のリスク分析や医療放射線利用におけるリスク管理を専門とし、国際放射線防護委員会(ICRP)の委員も務める。原発事故による放射能汚染に対して社会全体はどのように向き合っていくべきなのか、リスク管理の観点から提言している。