21世紀俳句

第2回

新しい月

古くから私たちを引きつけてやまなかった「月」。2007年9月に打ち上げられた月周回衛星「かぐや(SELENE)」は、現在、順調に周回をつづけ、これまで人の目のとどかなかった月の裏側をさぐるなど、知られざる月の姿に迫ろうとしている。また「かぐや」の翌月には中国の探査機「嫦娥(チャンア)」の打ち上げが成功し、来る4月にはインドも打ち上げを予定するなど、アジアの国々が、いま続々と月に対する科学的なアプローチをしかけている。人々の歴史のなかでくり返し描かれ歌われながら文化にとりこまれてきた月の世界観は、21世紀、どのように変わっていくのだろうか。そこで、「かぐや」の開発に携わる科学者、加藤學先生と、優れた月の句を数多く詠んできた俳人、正木ゆう子先生をお迎えし、「新しい月」をテーマに句会を行なった。集まった句の全てをご紹介しよう。

日本科学未来館:お月見、俳句イベント

句会は2007年9月22日、日本科学未来館のお月見イベントのひとつとして開催。

月の表面を映したシンボル展示、Geo-Cosmosの下で行なわれた。

司会は、日本科学未来館・科学コミュニケーターの橋本裕子。

正木ゆう子

正木ゆう子 俳人


1952年熊本県生まれ。お茶の水女子大学卒。73年より能村登四郎に師事。読売新聞選者をつとめる。句集に『静かな水』(2002年 第53回芸術選奨文部科学大臣賞受賞)、『水晶体』、『悠HARUKA』、『正木浩一句集』(編著)、俳論に『起きて、立って、服を着ること』(2000年、第14回俳人協会評論賞受賞)、『現代秀句』(春秋社)など多数。人類が初めて宇宙に行った後の世界観を、「水の地球 すこしはなれて 春の月」という句に表したことでも有名。

加藤學

加藤學 研究者

宇宙航空研究開発機構(JAXA)教授 「かぐや」サイエンスマネージャー


1949年愛知県生まれ。85年に名古屋大学にて理学博士を取得、日本学術振興会奨励研究員、名古屋大学理学部の助手、助教授を経て、97年より現職。 JAXAでは、蛍光X線分光器の開発・観測に携わり、同器の観測用ロケットへの搭載を皮切りに、小惑星探査機「はやぶさ」、月周回衛星「かぐや(SELENE)」への搭載も担当。本年9月13日に打ち上げ予定の「かぐや(SELENE)」ではサイエンスマネージャーを務める。また、ヨーロッパの宇宙機関とJAXAが2010年頃に共同で打上げる予定の水星探査機ベピコロンボ衛星に搭載する蛍光X線分光計のチームにも参画している。

[an error occurred while processing this directive]

主催=日本科学未来館

企画・構成協力=神戸由紀子(「田」俳句会)

俳句表示システム「evoku」製作=脇田玲研究室(慶應義塾大学)

[an error occurred while processing this directive]
[an error occurred while processing this directive]

2006 (C) NATIONAL MUSEUM OF EMERGING SCIENCE AND INNOVATION