世界科学館サミット2017 閉幕

日本科学未来館は、「世界科学館サミット2017」を2017年11月15日(水)から11月17日(金)までの3日間の会期で開催し、11月17日午後5時に閉幕しました。今回のサミットは「世界をつなぐ-持続可能な未来に向かって」をメインテーマとし、98の国と地域から828名が参加、科学館の枠を超えて、さまざまな分野からの参加者のアイデアを取り入れたセッションが展開されました。そして、科学技術への市民参画を促すために2014年にベルギーで採択された「メヘレン宣言」をより実効的に展開していくための行動指針「東京プロトコール」が具体的に議論され、今直面している様々な地球規模課題の解決、そして人類の持続可能性に科学館が貢献していくためのアクションプランが示されました。


特別セッション「東京プロトコール」

東京プロトコールは、世界の科学館における今後3年間の行動指針となるもので、SDGs(持続可能な開発目標)達成に向けた市民の理解と創造性を生み出すために科学館が行動を起こすことを宣言するものです。11月15日に行われた特別セッションでは、世界各地域(北米、ヨーロッパ、北アフリカおよび中東地域、ラテンアメリカおよびカリブ海地域、南アフリカ地域、アジア太平洋地域)の科学館代表者が、それぞれの地域において、SDGs達成のために科学館がどのように貢献できるかを発表しました。


基調セッション

最終日の11月17日に行われた基調セッションでは、「一人ひとりが科学に関わるために」をテーマに、人間の活動が生物多様性に与える影響を研究するトーマス・E・ラブジョイ氏と環境経済学者のパバン・シュクデフ氏との対談が行われました。科学館が今後どのように活動すべきか、という質問に対し、ラブジョイ氏は、「科学館は来場者に対して、地球規模の課題を自分自身のこととして考えてもらうためのコミュニケーションをとることが可能である。今後さらに、その中心的な役割を担ってほしい」、シュクデフ氏は「科学館による展示物・映像は、人々に真実を伝えるとても強い力を持っており、自然との共存など地球規模の課題についての教育にもっと取り入れられてよいのではないか」と述べました。また、シュクデフ氏は「最近は産業界の地球環境への対応が早くなっており、企業の国際的な枠組みも立ち上がっている」と述べ、科学館と産業界との協業の可能性を示唆しました。


総括セッション・閉会式

総括セッションでは、開催趣旨を振り返り成果を総括するとともに、今後3年間に科学館が取るべき行動についてパネルディスカッションが行われました。国連の「持続可能な開発のための2030アジェンダ」に携わるパウロ・ガデーリャ氏は、「科学館サミットの枠組みをもっと拡大し幅広いステークホルダーにリーチし、彼らの視点で課題を突き付けてもらってはどうか」と提案。世界科学館サミットの活動範囲をさらに広げ行動につなげていくための可能性を示しました。閉会式では、本サミットの開催館館長の毛利衛から、次回開催館(2020年開催)であるMIDEミュージアム(メキシコ)のシルビア・シンガー館長に、SCWSオブジェが手渡され世界科学館サミット2017が幕を閉じました。

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