野依良治博士ノーベル化学賞受賞の展示パネル設置(「グッドデザイン賞」を受賞しました(2001年)

if_2001_10_15.jpg 野依良治博士

野依良治博士が2001年度ノーベル化学賞を受賞されたことを記念し、展示パネル2枚を設置しました。展示場所は当館5階のカフェで、現在、2000年度ノーベル化学賞を受賞された白川英樹先生の記念展示を開催中です。

創設100周年を迎えた王立スウェーデン科学アカデミーは10月10日、2001年のノーベル化学賞を名古屋大大学院理学研究科教授の野依良治(のよりりょうじ)博士(63)(愛知県日進市)と元米モンサント社研究員ウィリアム・S・ノールズ博士(84)(米ミズーリ州)、米スクリプス研究所(カリフォルニア州)教授のK・バリー・シャープレス博士(60)の3人に授与すると発表しました。日本人のノーベル賞受賞者は、昨年受賞した白川英樹・筑波大名誉教授(65)に続き2年連続10人目、化学賞では故福井謙一・基礎化学研究所長(81年)、から3人目となります。授賞式は、同賞創設者のアルフレッド・ノーベルの命日にあたる12月10日にストックホルムで行われます。

授賞理由:「キラル触媒による不斉(ふせい)水素化反応の研究」
有機化合物の中には、同じ組成でも立体構造が人間の右手、左手と同様、鏡に映したように対称的な2つの形(鏡像体)を持つ化合物(キラル)があります。通常の合成では両方の鏡像体が混在しますが、3人は、化学反応の仲立ち役となる触媒として金属を抱えた特殊な有機化合物(金属錯体)を使って、一方だけを選んで作ることに成功しました。ノールズ博士が所属していた米モンサント社はこの手法を初めて工業応用して、脳のパーキンソン病の治療に使うL―ドーパ合成の効率が向上しました。野依博士の合成法はさらに一般的で、さまざまな医薬品、香料、調味料などに実用化されています。医薬品やお菓子の香料等でも利用されているメントールは、世界の生産量の3分の一の約1000トンがこの方法で合成されています。血圧降下、血管拡張など人の生理作用を支配するホルモン様物質プロスタグランジンもこの方法で合成できるようになりました。

●毛利衛館長からのメッセージ
「野依さん、おめでとうございます。多くの若い研究者が刺激され、さらに未知の分野で新しい発見をすることが日本人として最も世界に貢献することになるでしょう。」

●科学技術振興事業団より
野依博士は、1991年から1996年の5年間に渡り、科学技術振興事業団の創造科学技術推進事業(ERATO)「野依分子触媒プロジェクト」の総括責任者として、医薬品や農薬、香料など有用な物質を化学合成により創製するために必要な分子触媒の開発を目指し、研究を進めて頂きました。

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