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サイエンティスト・トーク「深海底につづく細い糸をたどって」

深海底に沈んだ木を採取(提供:海洋研究開発機構)
深海底バクテリアの排せつ物を分析する、大田ゆかり 先生

深海底には地上では見られない不思議な生き物が住んでいます。そんな生き物たちはどのようなものを食べて生きているのでしょうか?

海の生き物の食べ物は上の方から下へ沈んでいくため、深海底での食べ物はほかの生き物の食べ残しです。食べ物の例のひとつが、流木です。動物の肉や植物の柔らかい部分はいろいろな生き物が食べますが、固い木に20-30%含まれる「リグニン」という成分は消化しづらく、海ではどんな生き物が食べているのかわかっていませんでした。

今回、講師にお招きした大田ゆかり先生は、リグニンは深海底まで食べきられずに沈むはずと考えました。そしてついに、小さく砕かれたリグニンを食べる深海底バクテリアを発見しました。さらに大田先生は、そのバクテリアの排せつ物が医薬品やプラスチックなど様々な新素材となり得ることも突き止めています。
「リグニンってどんなもの?」
「それを食べるバクテリアってどんな生き物なの?」
「どんなふうに食べるの?」
など、大田先生からお話を伺います。

また、リグニンの食べ方を感じる「形探しゲーム」や、そのバクテリアの排せつ物を鼻で感じる「におい体験」も行います。

深海底微生物を利用するとリグニンが新素材に変わるかもしれないという期待、しかしそれはようやく見え始めた"細い糸"のような未来へのつながりです。微生物の底力について大田先生のお話を通して皆さんと一緒に感じていきます。

講師紹介

大田ゆかり氏
(国立研究開発法人海洋研究開発機構 (JAMSTEC)/海洋生命理工学研究開発センター/深海バイオ応用研究開発グループ/グループリーダー代理)

経歴
1990年 広島大学医学部総合薬学科卒業、後に博士(工学)を取得。海洋科学技術センター(現在の海洋研究開発機構)・研究推進スタッフ、研究員などを経て、2016年より現職。 2018年に日本農芸化学会による「農芸化学女性研究者賞 - JSBBA Award for Women Scientists -」を受賞。
http://www.jsbba.or.jp/about/awards/about_awards_female1.html

研究テーマ
海洋研究開発機構の持つ深海探査の技術を武器に、深海底に住む微生物の特殊な酵素を研究。木材に大量に含まれているが資源未利用のリグニンを効率よく分解することができるバクテリアや酵素の研究を通し、実用的な機能性バイオマス分子の合成や海洋流入リグニンの追跡、さらにはリグニン分解性バクテリアの生物学的起源についても研究を行っている。

企画・ファシリテーション: 鈴木 毅(日本科学未来館 科学コミュニケーター)

開催日時
2018年1月28日(日) 14:30~15:30
開催場所
日本科学未来館 5階 コ・スタジオ
対象
どなたでも参加可能(内容は中学生以上向け)
定員
40名程度、満員の場合は立ち見も可能です
参加費
入館料のみ
参加方法
事前予約不要、直接会場までお越しください
主催
日本科学未来館
問い合わせ先
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)
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