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サイエンティスト・トーク 「原発のごみ、日本に埋める場所ありますか? ― 高レベル放射性廃棄物の地層処分」

吉田英一氏

日本ではこれまで原発を使用してきたことで核のごみである高レベル放射性廃棄物が大量に生まれていますが、その処分の手段を未だ持ち得ていません。最終処分方法として地層処分を行う方針とはなっていますが、処分場の選定・建設は全く進んでいないばかりか、地層処分は廃棄物を数万年にもわたり安全に隔離する有効な手段と言えるのか疑問視する声もあります。

高レベル放射性廃棄物をガラスと混ぜて固めたガラス固化体(直径約40センチ、高さ約1.3メートル)にし、無害化するまで数万年にわたって地下300メートルよりも深い岩盤内に埋めて隔離しようというのが地層処分です。日本ではこれまで約50年原発を使用してきたことで、ガラス固化体にして約25,000本分の使用済み核燃料がすでに生じており、何らかの処分を行わなければ、このまま問題を先送りにしてツケを未来世代に残すだけです。

本イベントでは地質学者の吉田英一氏を講師にお招きし、日本独自の地質現象を踏まえて、地層処分が可能な場所が日本にあるのかを科学的に見ていきます。地震大国で火山も多い日本列島に、数万年というタイムスケールで安定した地下環境はあるのでしょうか?地下に埋めた場合、廃棄物が地下水に触れたり、地表に露出して破壊されてしまわないようにするために、安全に隔離できる場所をどのように選ぶのでしょうか?

「トイレなきマンション」ともたとえられる、行き場のない核廃棄物を抱えた原子力発電。いま原発をすべて止めたとしても、これまで使用してきたことですでに生じた大量の廃棄物の問題から、私たちは逃れることが出来ません。だからこそ今、この難問に向き合い、地層処分について一緒に考えませんか。

※写真2枚目:アフリカ・ガボン共和国で発見された天然原子炉の炉心跡(黒褐色部分)。自然の環境下で核分裂反応が生じ、プルトニウムをはじめ核分裂生成物が約20億年もの間、地下環境に保持されていた。この現象が地層処分のナチュラルアナログ(天然類似現象)として注目され、地下環境に処分するという方法の由来になった。写真はスイス放射性廃棄物管理共同組合(NAGRA)提供。



講師

吉田英一氏(名古屋大学博物館資料分析系教授、大学院環境学研究科兼任) 専門は環境地質学・応用地質学。1986年名古屋大学大学院理学研究科地球科学専攻博士課程修了後、1986~2000年に動力炉・核燃料開発事業団および核燃料サイクル開発機構(現・独立行政法人日本原子力研究開発機構)に勤務。1987~1990年ベルギーモル原子力研究所客員研究員。1994年名古屋大学博士(理学)取得。核燃料サイクル開発機構主任研究員を経て、2000年より名古屋大学博物館資料分析系准教授、2010年同教授。2010~2013年名古屋大学博物館館長。2011~2012年全国大学博物館等協議会会長、日本博物科学会会長。日本地質学会地質環境長期安定性研究会委員長。

ファシリテーター:岩﨑茜(日本科学未来館 科学コミュニケーター)



ライブ配信について

本イベントは2015年1月17日(土)14:30~15:30ニコニコ生放送でライブ中継を行います。
ニコニコ生放送: Miraikan Channel

開催日時
2015年1月17日(土) 14:30~15:30
開催場所
日本科学未来館 3階 実験工房
定員
40名
参加費
入館料のみ
参加方法
事前申し込み不要。 直接会場受付にお越し下さい。
※撮影した写真やビデオを、展示記録や広報などの目的で使用する場合があります。 予め、ご了承ください。
主催
日本科学未来館
問い合わせ先
日本科学未来館
Tel: 03-3570-9151(代表)
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